クラウドソーシング協会が発足!日本でのクラウドソーシング発展の可能性とは

コンテンツマーケティング
クラウドソーシングとは、インターネットを通じて、不特定多数の人に作業を依頼できるしくみのことである。
日本でもクラウドソーシングが身近になり、専門分野に特化したものから、あらゆる仕事を委託できるものまで、さまざまな形態のクラウドソーシング事業が展開されている。
Webマーケティング用の記事コンテンツの外注にも、こうしたクラウドソーシングは大いに活用され始めている。
そんななか、今年(2014年)5月、クラウドソーシングを事業する企業が結集して、一般社団法人「クラウドソーシング協会」が発足した。
協会の設立は、日本のクラウドソーシング事業発展につながる新たな一歩となりそうだ。
盛り上がりを見せるクラウドソーシング
アメリカで先行していたこのクラウドソーシングが、日本でも徐々に根付き始めている。その背景には、デザイン、システム開発、テキストコンテンツ作成など、さまざまな分野の仕事を委託・受託できる総合型クラウドソーシング事業の成長がある。
日本で総合型クラウドソーシングを提供しているサイトとしてよく知られているのが、「ランサーズ」と「クラウドワークス」である。
ランサーズは2008年にサービスを開始し、現在の登録者は33万人以上、委託案件の依頼総額は276億円を超えている(2014年6月13日時点、同社ホームページより)。一方、クラウドワークスは、サービス開始が2012年と後発ながらも、登録者は14万人を超えており(2014年4月8日時点、同社プレスリリースより)、仕事依頼総額は110億円を突破している(2014年6月13日時点、同社ホームページより)。
近年、在宅ワークへの関心が高まり、フリーランスだけでなく育児中の主婦や定年退職後のシニア層が、総合型のクラウドソーシングを利用し始めるようになった。こうした幅広い年齢層が活躍しているのも、クラウドソーシング普及の一因になっているようだ。
日本初のクラウドソーシングの非営利団体が誕生
さて、冒頭でも述べたように、今年の5月に、クラウドソーシング事業を展開している企業が結集して、一般社団法人クラウドソーシング協会を設立した。代表理事は、クラウドワークスを運営する株式会社クラウドワークス代表取締役社長の吉田浩一郎氏ら5人が務める。
その活動は、国内におけるクラウドソーシングの市場活性化と健全化、ならびに社会への貢献を目的としている。同協会の最初の活動として、7月に東京で第1回のクラウドソーシングサミットの開催を予定している。
また、委託者・受託者に向けた勉強会やセミナーの実施や、市場調査、海外のクラウドソーシング事業者との交流も、活動内容に盛り込まれている。
さらなる会員企業を募るため、クラウドソーシング協会では入会申し込みの受付を開始した。会員の種類として、クラウドソーシング事業を運営する団体や法人を対象とした正会員と、クラウドソーシングに関連する事業を行っている法人や団体を対象とした賛助会員がある。
クラウドソーシング協会では、2014年内に100社以上の団体、法人の入会を目指しているという。
日本のクラウドソーシングが取り組むべき課題とは
日本のクラウドソーシング事業は、アメリカと比べるとまだ発展途上の段階にある。国内のクラウドソーシング市場がさらに活性化していくには、協会主導でさまざまな取り組みが求められる。
たとえば、クラウドソーシングを利用する上での委託者・受託者双方への教育や研修である。クラウドソーシングは、手続きやしくみを十分理解した上で利用しなければ、よい成果が得られない。
委託者・受託者がともにクラウドソーシングの利用に不慣れであると、契約や作業面で意思疎通の不一致からトラブルにもなりかねない。こうした状況を解消するための教育の場を作るのは、大いに意義がある。
また、クラウドソーシング運営に関するガイドライン作りも課題のひとつである。クラウドソーシングではあらゆる仕事を委託しやすい利点があるが、法律に抵触する仕事や、社会通念上望ましくない仕事も発注できてしまう問題もある。
ガイドラインの策定は、委託する側、受託する側双方にとって、安心してクラウドソーシングを利用するために重要である。
ほかにも、クラウドソーシングの啓蒙活動やフリーランスへの福利厚生の充実など、協会が取り組むべき課題は多い。
テレビ番組でも取り上げられるほど身近になってきたクラウドソーシング。今回の協会団体発足をきっかけに同業者が一致団結し、クラウドソーシング事業の発展に貢献していくことを期待したい。
参考元:?クラウドソーシング協会?ランサーズ株式会社 プレスリリース?ランサーズ?株式会社クラウドワークス プレスリリース(登録会員数に関して)?クラウドワークス
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