雑誌広告やスマートフォンアプリと連動!ユーザーのニーズをくみ上げる秀逸コンテンツ

コンテンツマーケティング
雑誌やスマートフォンのアプリを使って、何か面白いキャンペーンはできないか。
マーケティングを日々実践している担当者の中には、そんな風に考えている人も多いのではないだろうか。
今回はそんな人に向けて、顧客のニーズを絶妙に取り入れたアイデアを見つけたのでご紹介したい。
日焼けからだけでなく、迷子からも子どもを守る
ご紹介するのは、スキンケア用品のブランドNIVEAがブラジルで行ったキャンペーンだ。
太陽の降り注ぐ南米の国では、外に出るときは日焼け止めクリームが欠かせない。特に、ビーチなどで子どもたちを遊ばせる場合は、デリケートな肌を守るための必需品と言えるだろう。
一方で、子どもたちはついつい夢中になって遊びすぎてしまうもの。両親がビーチでのんびりしている間に、どこか遠くに行ってしまうこともあるかもしれない。日焼けと同様に、子どもたちが迷子にならないか、両親は常に気を配る必要がある。
こうした2つのニーズを見事にくみ上げたのが、このキャンペーンである。
NIVEAの広告ページを開くと、そこには付録として小さなリストバンドが付いている。それには位置情報を探知するための装置が内蔵されており、子どもの腕に巻き付ければ、常に位置を把握することができる。この装置はスマートフォンの専用アプリと連動しており、あらかじめ設定した距離以上に子どもが離れると、アラームで知らせてくれるという仕組みだ。
子どもは自由に遊ばせたいが、せっかくのビーチで自分ものんびりしたい。こうした両親のニーズをくみ上げた、秀逸なアイデアと言えるだろう。
日焼けと迷子の両方から子どもたちを「守る」という、商品コンセプトがうまくメッセージとして組み込まれている点も見逃せない。
“The Protection Ad” by Nivea
モチベーションを失わせないトレーニング管理アプリ
次に紹介するのは、スウェーデンで100店舗以上のフィットネスジムを展開する、「Nordic Wellness」が行ったキャンペーンである。
こうしたジムは、健康意識の高い中流層を中心に、ヨーロッパでも非常に高い人気を集めている。しかし、苦しいトレーニングを続けるためには、相応のモチベーションが必要となり、それを維持するというのはなかなか難しいものでもある。
こうしたユーザーのモチベーションを維持し、さらに新規会員獲得のために「Nordic Wellness」が制作したのが「Drops」という専用のトレーニングアプリである。このアプリでは、自分が設定した目標にあわせて、その達成度やトレーニング内容を管理することができる。トレーニングを行ったその日ごとに記録ができるため、高い目標設定をしている場合でも、着実に進めていくことができるという仕組みだ。
さらに、トレーニング内容はFacebookなどのSNSと連動しており、同じジムに通う仲間と成果を共有し合えるのも大きなポイント。ひとりではなかなか続かない人も、仲間がいればモチベーションを失うことなく続けていけるのではないだろうか。
Nordic Wellness Drops by Ottoboni
このアプリが秀逸なのは、それだけにとどまらない。
トレーニング内容を自動的に専用の単位である「Drops(滴)」に換算し、その達成度に応じてさまざまな特典が受けられるようになっている。たとえば、2000滴(換算の)汗を流すことでオリジナルのプロテイン飲料がもらえるといった具合だ。
このほかにも、特典にはトレーニング器具をもらえたり、会費が割引されたりといったものもある。こうしたマイルストーンがあれば、さらにモチベーションを維持する助けになるだろう。
苦しいトレーニングは継続することが難しい。こうしたユーザーの声を取り入れ、ベーシックながらも効果的なキャンペーンを行った好事例と言えるだろう。
まずは、ユーザーのニーズを探ることからスタートしよう
いかがだっただろうか?
両者に共通して言えるのは、ユーザーのニーズを読み取り、必要なアイテムを的確に提供している点にある。「これは使える!」と感じてもらえるからこそ、大きな話題になり、他のユーザーにも広がっていく好循環を生み出すことができるだろう。
何か新しいキャンペーンはないかと、アイデアを探している人の参考になれば幸いである。
参考元:?A NIVEA MAGAZINE AD DESIGNED TO PROTECT CHILDREN?Nivea creates a magazine ad that helps protect your child?Nordic Wellness Drops?Nordic Wellness Drops Campaign
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