既存コンテンツを再利用して制作コストを大幅に削減!コンテンツリサイクルの5つの実践的な方法

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングを続けていると、次々とサイトにコンテンツが蓄積されていく。

それらは資産として、ロングテールで見込み客を集客してくれているものの、新しいコンテンツに埋もれてしまい、どうも「宝の持ち腐れ」となってしまっているケースも多い。

「どうにか過去の良質なコンテンツを再利用することはできないだろうか?」

そう考えている方のために、本日は「コンテンツリサイクル」のメリットと方法をご紹介したい。

今、注目のテーマ「コンテンツリサイクル」-そのメリットは?

THE CONTENT MARKETINGの大胆予想!最新調査から読む2014年のB2Bコンテンツマーケティング動向という記事でも紹介した通り、「既存コンテンツをいかに再利用するか?」というテーマがコンテンツマーケティングの大きなトレンドとなっている。

過去に制作した記事の文章を元にEbookを制作したり、動画を制作したり…といった「コンテンツリサイクル」を試みる企業が増えているのだ

まず、コンテンツリサイクルのメリットを確認しておこう。

1. コンテンツ制作コストを大幅に軽減できる

「大胆予想!~」の記事でも触れているが、B2Bマーケターが今直面している課題として、「時間の不足」、「十分なコンテンツを生産すること」などが挙げられる。

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出典:Content Marketing Institute

そのような中で良質なコンテンツを作るには、「過去に作られた良質なコンテンツを"形を変えて"発信する」というのが1つの方法だろう。ゼロからコンテンツを作るのに比べて、制作コストが大幅に抑えられる。

2. さまざまなタイプのカスタマーへリーチ可能

見込み客であるコンテンツの読者には、様々なタイプが存在する。文章を読むのが好きなタイプ、ビジュアルがないと興味が湧かないタイプ…と、様々である。ユーザーによって、好みのコンテンツ形式が異なるのだ。

したがって、ブログ形式で発信したコンテンツを、動画やスライドショーなど異なるフォーマットに変えて配信することで、ブログではリーチし切れなかった見込み客にリーチが可能になる。

例えば、同一のテーマで異なる形式のコンテンツをアップした例として、以前紹介したコメリのHow To情報などが挙げられる。コメリのWebサイトでは、ウェブ上の記事だけでなく、PDF版のコンテンツや動画を配信している。 

例えば、イチゴの作り方という記事コンテンツは、以下のように、動画としても配信されている。 http://www.youtube.com/watch?v=WHdpp6k3f9U

文字を読むのは苦手な層には動画を、文字で理解する方が得意な層には記事やPDFコンテンツを配信することで、ユーザーを取りこぼさないようにしているのだ。

コンテンツリサイクルの5つの方法

さて、どのようにコンテンツリサイクルを実践していけばよいのだろうか?以下では、5つの実践的方法をご紹介したい。

1. コンテンツのパッケージ量を変える

コンテンツをリサイクルするとき、元のコンテンツのボリュームをほとんど変えずにフォーマットだけ変えるというパターンもあるが、次のようにボリュームを変える方法もある。内容自体はそのまま流用することも可能なので、コンテンツ制作時間があまりかからない。

・ビルドアップ式 コンテンツを積み重ねて、よりボリュームの大きい新たなコンテンツを作る方法である。例えば、いくつかのブログの内容をまとめてホワイトペーパーにまとめ、更にいくつかのホワイトペーパーをまとめて、1冊のEbookにするという方式。

・トップダウン式 ボリュームの大きいコンテンツを細分化して、小さなコンテンツにしていく方法である。ホワイトペーパーの内容を細かく分けて、何件かのブログ投稿にしてみたり、その内容を更に要約して、ソーシャルメディアに投稿するという方式。

2. フォーマットやプラットフォームを変えて再配信

前章でも触れたが、ブログの内容を用いて動画を制作するなど、同じ内容で異なるフォーマットにする方法がある。新たなカスタマー層へのリーチを狙うのに有効だ。

フォーマットは動画の他、インフォグラフィック、スライドショー、プレゼンテーション、WEBセミナーなどである。また、Facebookへの投稿内容をPinterestボードに載せるなど、プラットフォームを変えるのも、異なるカスタマー層へのアプローチ方法として有効だ。

3. 理解しやすいように形式を変える

例えば、研究機関等が発表した少し堅めの内容を、分かりやすい語り口調のブログ形式にまとめたり、インタビューやQ&Aのような形に変えたりする方法がある。これは、読者がとっつきやすいコンテンツを作るという意味を持ち、シェアされやすくなるという効果が期待できる。

4. 過去のコンテンツのデータを入れ替える

過去に制作したコンテンツを見直してみよう。例えば、「2013年のトレンド」というブログは、「2014年のトレンド」とタイトルを変え、新たな内容を発信できる。

また、過去に作ったホワイトペーパーのリストなども枠組みだけ利用して、中身を新しいデータに変えることもできる。この方法は、過去のコンセプトや枠組みをそのまま流用できるので、コンテンツ制作時間を短縮できる。

5. 印刷物の内容も利用する

商品のカタログやチラシなどの印刷物の内容も、デジタルコンテンツに形を変えて、利用することができる。従業員の教育マニュアルなどにもコンテンツに利用できる内容が含まれていることがあるので、要チェックだ。自社の保有するあらゆるコンテンツを最大限有効活用しよう。これぞコンテンツリサイクルの神髄である。

まとめ

いかがだっただろうか? コンテンツを制作することで検索流入を促す資産を作れるのは確かであるが、継続的に新しいコンテンツを生み出すことは難しい。

コンテンツリサイクルには、「こうでなければ」的なルールもなく、自由に計画を立てることができるので、手軽に始めやすい。まずは、これまでに制作したコンテンツを見直して、再利用の方法を考えてみてほしい。そして、今回ご紹介したリサイクル方法などを参考に、是非エバーグリーンなコンテンツを作り、その人気を長く続くものにしていただきたい。

参照元: ・Create Great Content? How to Get More From It Through Repurposing7 Ways to Reuse Content for More Efficient Content MarketingRepurpose With A Purpose: 4 Ideas For Reusing Marketing Content

Photo: Some rights reserved by Lauren Jong, flickr

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