「地味な業界」ほどコンテンツマーケティングが効く訳

コンテンツマーケティング
企業のマーケティング担当者の方々、「ウチは『地味な業界』だから、コンテンツマーケティングなんて取り入れても…」と、考えたりしていないだろうか?
その考えは、間違っている。実は、「地味な業界」ほど、コンテンツマーケティングが効くのだ。なぜだろうか? 海外の成功事例を見ながら、その訳を探ってみよう。
「地味な」有名企業ゼネラル・エレクトリックの優良サイトecomagination
ゼネラル・エレクトリック(GE)は130年以上もの歴史を持ち、エネルギー業界のリーダーとして不動の地位を確立している。しかし、その事業内容はどちらかというと「地味」で「分かりにくい」と思われがちであった。
ところが近年、コンテンツマーケティングをうまく取り入れることに成功し、「地味」で「分かりにくい」企業というイメージから脱却できそうなのだ。その一例がecomagination.comというサイトである。
このサイトのコンセプトは、「経済発展を推進しつつ、環境問題へ取り組んでいく」というGEの企業姿勢を示したもの。コンテンツを覗いてみると、近年話題のサステナビリティなどを意識した興味深い記事が数多く掲載されている。
その内容は、「森林伐採後の切り株などをエネルギーに変えよう」といったものから「世界で最もサステナビリティを意識した都市トップ5」というものまで、多岐に渡る。環境問題に関心のある人なら思わず読んでみたくなる記事が豊富だ。GEの事業を「分かりにくい」と思っていた人にも、「どんなことをしている企業か」ということが見えてくる。
また、このように有益性の高いブログを公開することにより、GEは今、「古くて地味な」企業というイメージから抜け出し、革新的な考え方をもつオピニオンリーダーという新たな地位を確立しつつあるのだ。
「地味な業界」だからこそコンテンツが目立つ
GEのコンテンツマーケティングが成功した要因の一つとして、「地味な業界」だったからということが挙げられる。
事業内容が「面白みに欠ける」と思われているような企業は、ビジネスプランにおいても、「新しいことに挑戦しないのではないか」という先入観を持たれてしまうことが多い。
ところが、そんなイメージがあるなか、革新的なアイデアを反映した内容の濃いコンテンツを発信していくと、その意外性からインパクトが強く、また「目立つ」のである。
また、業界全体が「『地味な業界』でコンテンツマーケティングなんて取り入れてもしょうがない」という消極的な姿勢でいるときに、競合他社に先駆けてこれを始めたらやはり、「目立つ」だろう。
「目立つ」ということは話題になるということでもある。そしてひとたび話題になると、見込み客からも注目を浴びてビジネスチャンスが広がっていく。
顧客目線を持つこと+原点回帰が大事
そしてまた、GEのコンテンツマーケティングが成功した他の要因として、次のようなことも挙げられる。
- 顧客目線を持つこと
- 原点回帰
たとえばecomagination.comでは、昨今注目されている環境問題を絡ませた記事が多く見られるが、これは多くの人が興味を持つ内容である。つまり、顧客にとって必要性が高い情報だ。
また、GEは原点回帰も忘れなかった。つまり、「そもそも自分たちのビジネスとは何か」ということを原点に戻って考え直し、それが、「科学の力、テクノロジー、技術革新」であるということを再確認したのである。そのうえでコンテンツを作成しているので、内容がぶれない。そして、しっかりとしたブランド力がつく。
「地味な業界」であればあるほど、1や2を真剣に考えて実行せざるをえない。なぜなら、「華やかなビジュアル」や「笑える面白さ」でソーシャルメディアのシェアを狙うことができないからだ。しかし、ひとたび真剣に考えて優良なコンテンツを作成すれば、それは流行などに左右されない内容の濃いものになる。つまり「地味な業界」ほど安定感のあるコンテンツマーケティングを行える可能性があるのだ。
まとめ
たとえば、ソフトウェア開発・データ管理などのデジタル業界の方々も、「ウチはビジュアルでアピールできるビジネスじゃないから、コンテンツマーケティングなんて……」と考えたりしていないだろうか?
そういった業界こそ、優れた技術を売りにした、いいコンテンツを作れる可能性が大きい。GEの例などを参考にしながら、果敢にチャレンジしていってほしい。
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