コラボレーション・マーケティングを成功に導く3つの方法

デジタルマーケティング

「広告費が足りない!」と頭を抱えているスタートアップ、「近ごろ新規顧客を開拓するのが難しい…」と悩んでいる企業、「新たなことにチャレンジしたい!」と考えている老舗店の方々、突破口を開くために、コラボレーション・マーケティングを考えてみてはどうだろうか?

昨年オープンしたビックカメラとユニクロの共同店舗「ビックロ」のように、販促活動などのマーケティングを他の企業と一緒に行う方法である。

これには、どんなメリットがあるのか、そして、どうすれば成功するのかを、実例を見ながら考えていきたいと思う。

弊社では、BtoBマーケティングを中長期に渡ってトータルでサポートする伴走型マーケティング支援サービスを提供しております。よろしければご覧ください。

コラボレーション・マーケティングのメリット

コラボレーション・マーケティングの利点は何か?それは次のような点である。

1. コスト減・コストシェア
まずは、コスト減ということが挙げられるだろう。2社以上の企業が資金を出して広告宣伝活動などを行えるので、一社当たりの負担が少なくなる。あるいは、一社だけでは実現しえない規模の広告を制作することが可能だ。

2. 新規顧客の獲得
ビックロの例に見られるように、コラボ相手が既に獲得している固定客を、新たに自社の顧客として見込める。

3. 新境地の開拓
ユニクロのクリエイティブ・ディレクター佐藤可士和氏によると、「ビックロ」では何かこれまでと違ったブレイクスルーになるようなことをしてみたかったとのこと。ブランドイメージがある程度固まっている企業でこのようなことを試みると、人々はその意外性に注目する。

4. ブランド力強化
認知度の高い企業同士がコラボすると、ブランド力強化につながる。話題になる上、コラボ相手の顧客も自社ブランドに注目するからだ。この点は、次に具体的な事例などを交えながら、詳しく見ていく。

競合他社ともコラボして、ブランド力強化

例えば、アメリカでは、USDA(米農務省)の基準を満たすトップ10のステーキハウスが紹介されている。これは、Prime Time Top 10という独立機関が、牛肉の質の他に店の雰囲気やサービスなどもチェックしてランク付けしたものである。

これら10店は、Prime Time Top 10というタイトルをつけて、10店全ての連絡先などを載せた広告も製作している。このような広告を作ると、競合他社の情報も顧客の目に留まってしまうことは確かだ。しかし、「ブランディング」という意味では、「優良」な店が10店も集まった広告というのはインパクト大であり、一社一社の信頼性も高まる。

また、同じ業界に属する企業が共同でセミナーやウェビナー(WEBセミナー)を開催する場合があるが、これも効果が高い。ライバル企業の認知度も上がるが、多くの企業が名を連ねることによってGoogle 検索率が高くなり、SEOでも有利になる。

これらの事例を見ても分かる通り、競合他社とのコラボレーション・マーケティングがときには大きな効果をもたらす。

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異業種コラボで気を付けること

もちろん、異業種同士のコラボレーションでもブランド力強化を図れる場合がある。例えばビックロの場合がそうだ。両社とも元々社名が浸透していた上にコラボしたので、ますますブランド力が上がったと言えるだろう。

だが異業種コラボの場合、気を付けなければならない点もある。例えば2009年にスタートしたローソンとマツモトキヨシのコラボ店舗は、客層の違いなどの問題があり、思うように効果が上げられなかったようだ。両社の思惑にずれが生じたため、お互いのネームバリューを生かし切れていないケースである。

異業種同士が協力し合うときには、両社の方向性などが一致するかを事前によく考えなくてはならないだろう。そして、「異業種同士がタッグを組んだ」という話題性だけでなく、顧客にとって価値のある新たなサービスを生み出せるかを、入念に検討する必要がある。

成功へのステップ

これまで見てきたことから、コラボレーション・マーケティングで成功するには、次のようなステップが必要であろう。

1. メリットや注意点を考慮しながら、慎重に相手を選ぶ。
2. コラボ相手に流されず、自社が目指すところは何かを常に意識する。
3. コラボスタート時のインパクトにいつまでも頼らない。顧客に必要なサービスを提供できているかを常にチェックする。

3. が必要だと思われるのは、ビックロの例があるからだ。初めのインパクトは大きかったが、今は、商品構成を冷静に他店と比較する顧客も出てきている。

コラボレーション・マーケティングを成功させるには、スタート時にいい計画を立てることも大事だが、その後も継続的に戦略を練る必要があるだろう。その点をふまえながら、効果的なコラボを実現してほしい。

弊社では、上述のような分析や現状調査を含めてBtoBマーケティング全般をサポートする、伴走型マーケティング支援サービスを提供しております。BtoBマーケティングに本格的に取り組みたいけれど社内にノウハウや専門人材が不足している、思うようにスタートダッシュを切れない、などの課題やお悩みを抱えている方、ぜひ一度、ご覧ください。


記事執筆:(株)イノーバ

参考:Collaborative Marketing Is The Next Big Thing
Photo: Some rights reserved by:thetaxhaven, flickr

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