米国のSaaSベンチャーへの投資トレンドとは?(調査レポート)

経営・ビジネスハック

海外ではSaaS (Software As a Service)領域のベンチャーへの投資が活発である。今回特に米国におけるSaaS企業への投資状況をまとめたレポートをご紹介したい。(Tibco AnalyticsとCB Insightsによる調査レポートWhat’s Happening In SaaS In 11 Charts)

SaaSの投資は以前としてホットである。誰が投資しているのか、どのような会社がホットなのか、全体のトレンドはどうなっているのか、調査レポートにまとめた。

2014年SaaS企業は四半期毎に3000億円を調達

2014年は、SaaSへの投資金額が堅調であり、各四半期の投資額は、$2.5B(日本円で3000億円)を超える金額が続いた。もっとも金額が大きかったのは、2014年の第2四半期である。この期間には、Automattic、Flatiron Health、 Anaplan、Insidesales.comなどが1億ドル(日本円で120億円)超の資金調達を行った事が貢献した。cbinsights_2.png

カリフォルニア州でのSaaS投資が全体の過半数を占めている

 

地域別に見た場合には、カリフォルニアの日本円でVCの投資額が突出して大きい。2011年〜2014年の間に、カリフォルニアのVCは、166億ドル、(日本円で約2兆円)を調達している。他の地域は、合計しても117億ドル(日本円で約1.4兆円)程度に過ぎない。

cbinsights_3.png

トップ3は、500スタートアップ、SVエンジェル、アンダーセン・ホロウィッツ

過去4年間でもっと積極的にSaaS投資をしたのは500スタートアップだった。2番手はSVエンジェルである。彼らは、Zenefits、Github、Domo Technologiesなどに投資している。アンダーセン・ホロウィッツは、Box、Slack、Lookoutなどに投資をし、第3位にランクインした。

cbinsights_4.png

VCから最大の調達をしたDROPBOX

2014年の最大の調達案件は、DropboxのシリーズCで、$350M(日本円で420億円)であった。次には、SurveyMonkeyのグロースラウンド$250M(日本円で300億円)、AutomatticのシリーズC$160M(日本円で192億円)が続いた。

cbinsights_5.png

 

投資を集めたSaaSの5大ジャンルは?

過去4年で、もっとも投資を集めたのは、アクセス解析・BI系だ。次がCRM、広告・セールス・マーケティングと次いでいる。

cbinsights_6.png

イグジット数は66%増加

2014年のSaaS企業のイグジット数は、合計で136件となった。過去4年間、SaaS企業のイグジット数は一貫して増え続けている。2014年の主なIPO銘柄は、Hubspot、New Relic、 Castlight Health、そして、Zendeskである。一方、主な買収案件は、AirWatch(VMWareが1800億円で買収)、RelateIQ(Salesforceが468億円で買収)であった。

Exit Trend Tibco SaaS

イグジットしたSaaS企業の半数が12億円以下を調達

イグジットしたSaaS企業の49%は、2011年以降、12億円未満しか調達していなかった。一方で、120億円以上を調達したのは、LinkedIn, Workday、ExactTargetであった。cbinsights_8.png

SaaS企業を買収したトップ5企業は?Oracleが断トツ

買収意欲が高い事で有名なOracleは、過去4年間で10件のSaaS企業を買収し、SaaSベンチャーを買収した企業のトップにたった

cbinsights_9.png

1200億円以上のイグジットは全体の11%

1200億円以上でイグジットしたは、全体の11%で、Workday、Veeva Systems、LinkedInなどであった。一方で、120億円未満の評価額でイグジットした会社は30%だった。

cbinsights_10.png

BI企業がイグジットのトップ

過去4年間でイグジットしたジャンルのトップは、アクセス解析・BI系であり、87件のイグジットだった。主なものはは、Splunk、The Climate Corp、New Relicである。 アド・セールス・マーケティング系は、59件で2番手であり、CRMは38件だった。

cbinsights_11.png

WORKDAY IPOが最大イグジット

SaaSイグジットのトップ10は、IPOばかりだ。WorkdayのIPOは5388億円の評価額で最大だった。Veeva Systemsは、5280億円の上場をする前に、わずか4.8億円を調達し、もっとも資本効率の良いExitとなった。

cbinsights_12.png

 

宗像はこう考える

どうだろうか?米国のSaaSへの投資規模の大きさにびっくりする内容ではないだろうか?僕は、もともと富士通出身でもあり、ITのトレンドを眺めて来ているので、SaaSはまさに大きなビジネスチャンスだと感じている。また、SaaSの良い所は、多くの企業に低価格でサービスを提供する事で、社会へのインパクトも大きいという事だ。イノーバは、マーケティング領域でそれをやろうとしている。(参考リンク:Cloud CMO)日本のSaaSも米国のように盛り上がって欲しいし、自分も後押しをしていきたい。

 

記事執筆:(株)イノーバ。イノーバでは、コンテンツマーケティングのノウハウを詰め込んだ無料のebookや事例集をご提供しています。ダウンロードはこちらからどうぞ→https://innova-jp.com/library/

調査レポート by Tibco Analytics and CB Insights.

Photo Credit:Simon Cunningham