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イノーバマーケティングチーム2024/02/02 15:26:30< 1 min read

見込み客獲得に有効!? BtoB企業がキュレーションメディアを運営する、その意図とは?

キュレーションメディアやキュレーションサイトと聞くと、BtoCもしくはアフィリエイト目的の「まとめサイト」というイメージがありますが、近年はBtoB企業がキュレーションメディアを運営する事例も増えています。企業が運営するメディアにはオウンドメディアがありますが、キュレーションメディアとオウンドメディアは何が違うのでしょうか?また、BtoB企業がキュレーションメディアを運営するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?今回はこれらを解説していくと共に、代表的なBtoBのキュレーションメディアを紹介していきます。

キュレーションメディアとは?

キュレーションメディア(キュレーションサイト)とは、インターネットの情報からサイトのテーマに合ったものを収集・選別して配信するメディアのことをいいます。キュレーションメディアは、単に情報を集めた「まとめサイト」と呼ばれるものから、キュレーターといわれる人たちが情報を結合し新しい価値を付加したものまで、さまざまなものが存在します。明確な定義の違いはありませんが、一般的にまとめサイトと呼ばれるものの多くは一般消費者向けのものが多く、内容もビジネスに関わるものは比較的少なめです。

たとえばSNSの情報や電子掲示板の内容を手作業、またはソフトウェアで収集して人に読める形にまとめたもの、もしくは芸能人のゴシップやITガジェットの情報をまとめたものなどは、一度は閲覧したことがあることでしょう。

このように一般消費者向けと思われることの多いまとめサイトですが、近年は企業がBtoB(企業向けとして)として運営することが増えています。これらはキュレーションメディア、もしくはキュレーションサイトと呼ばれることが多く、いわゆるまとめサイトとは目的も内容も一線を画すものです。企業がBtoB、もしくはBtoC向けに運営するコンテンツマーケティングのメディアといえばオウンドメディアが思いつきますが、キュレーションメディアとオウンドメディアは何が違うのでしょうか?

キュレーションメディアとオウンドメディアの違い

企業が運営するオウンドメディアは、一般的に以下のような目的を持っています。

  • 企業の認知度向上・イメージ向上

オウンドメディアによって自社の事業内容を広く知らしめて、自社の認知度と企業イメージをアップさせる目的です。自社の事業内容や商品・サービス内容は、自社サイトに掲載しているだけではなかなか周知できません。TVCMSNS広告に訴える方法もありますがコストがかかるので、基本的に広告費のかからないオウンドメディアを使うのです。この方法はBtoCだけでなくBtoBとしても有効です。

  • 自社商品やサービスのブランディング

自社の商品やサービスのブランドを高めるためにオウンドメディアは使われます。たとえば自社の商品が自動車であれば、商品やサービスをそのまま訴求しなくとも自動車での旅行や日帰りドライブの記事をオウンドメディアに掲載します。商品やサービスが使われるシーンや新しい役割を顧客に伝えることで、ブランドの価値は上がるのです。

  • 潜在顧客の顕在化

潜在的な顧客に有益な情報を届け、リード顧客となって貰う目的です。潜在的な顧客は自分の要望や課題に気がついていないことが多く、このような顧客に自社のソリューションや事例を継続的に提供することでリード顧客として顕在化させることができます。

  • 人材採用への寄与

自社の経営姿勢や事業内容を広く知らしめることで、企業の認知度とイメージをアップさせ人材採用に寄与させる目的です。新卒やキャリア人材がリクルートサイトから収集する情報には限りがあるので、オウンドメディアを使って経営姿勢や先輩の体験談を掲載し、自社のイメージをつかんで貰うのです。

このようにオウンドメディアは、直接的に企業に収益をもたらすわけではありません(一部例外はあり)。一方、BtoB企業が運営するキュレーションメディアの目的は、メディア自体の収益化です。キュレーションサイトは他社サイトの情報を集約し、新しい価値を付加して収益化のためのコンテンツを掲載するのです。

BtoB企業がキュレーションメディアを運営するメリット

キュレーションメディアの役割は、ユーザーの代わりに有益な情報を収集し提供することによって、ユーザー(企業の購買担当者や営業、マーケター)の時間を節約することです。ユーザーにとっては、いくつものサイトから情報収集をすることなく1つのサイトで情報が集められるメリットがあります。キュレーションメディアはこのようなユーザーに対して、自社の情報を併せて発信します。つまり自社の運営するキュレーションサイトに多くのユーザーを集めることにより、自社と自社商品の知名度を上げるのです。

自社の運営するキュレーションメディアに人気が出れば、サイトに他社の広告を掲載することで広告料を徴収し収益を上げることもできます。また、有料記事(有料資料)への課金や会費(購読料)の徴収、広告主企業とユーザーのマッチング費用(仲介手数料)の徴収なども考えられます。

キュレーションメディアは低コストで運用が可能な上、トラフィックを集めやすく検索上位に上がりやすいメリットもあります。人気の高いキュレーションメディアを運営できれば、効率よく収益を上げることができるのです。

ただしキュレーションメディアの運営には、メリットだけでなくデメリットもあります。他社サイトの記事やインターネット上の情報を収集するので、著作権侵害やフェイクニュースを再配信してしまうリスクがあるのです。キュレーションメディアの運営は、情報を集め、掲載可否を判断するキュレーターのリテラシーが問われる難しさがあります。

代表的なBtoBキュレーションメディア

最後に、BtoBキュレーションメディアの成功例といわれる事例を紹介しておきましょう。

Energy Shift

Energy Shift(エネルギーシフト)は、エネルギーと気候変動という少し特殊な分野のニュースを配信しているキュレーションメディアです。集めている情報はカーボンニュートラルやソーラー発電、サスティナブルな取り組みについてなど、地球環境や温暖化による気候変動に関わるニュースが中心となっています。

本キュレーションメディアを運営しているafterFit社は、グリーン電力に特化し「つくる」「安定化させる」「届ける」の電力3領域(発電・送電・売電)を一社で手がける電力会社。afterFit社は本キュレーションメディアの配信を継続することで、業界内で自社の存在感を高めることを目的としています。

Startup Times

Startup Timesは、スタートアップ企業に向けた情報配信を行うBtoBのキュレーションメディアです。Startup TimesではAIが自動的に収集したニュースや300人以上の経営者インタビュー、各スタートアップ企業からのプレスリリースを掲載(2.5万件以上の新規事業・起業関連ニュース)、企業同士のマッチングや企業への出資を取り持つメディアとして成功しています。

Startup Timesの運営会社はディップ株式会社で、アルバイト・パート求人情報サイト「バイトル」の発行や人材派遣求人情報サイト「はたらこねっと」、看護師人材紹介サービス「ナースではたらこ」を運営しています。ディップ株式会社はこれらの求人情報サイトと同様、本キュレーションメディアでも情報掲載料を徴収し収益としています。

不確かな情報があふれる現代には信頼性の高いキュレーションサイトが必要

インターネット上には多くの情報があふれ、どれが本当の情報なのかが非常に不透明になっています。キュレーションサイト閲覧の目的がビジネスであれば、掲載されている情報には高い信頼性が求められます。信頼性の高いニュースを配信し、利便性の高いキュレーションメディアを運営できれば、多くのユーザーからの注目を集め収益化も可能になります。

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イノーバマーケティングチーム

株式会社イノーバの「イノーバマーケティングチーム」は、多様なバックグラウンドを持つメンバーにより編成されています。マーケティングの最前線で蓄積された知識と経験を生かし、読者に価値ある洞察と具体的な戦略を提供します。