スタートアップ企業においてブランディング実施のメリットとポイントを解説

コンテンツマーケティング
スタートアップ企業が事業を始めるうえでやるべきことは多々ありますが、重要なことのひとつがブランディングです。質の高い製品やサービスの開発はもちろん重要ですが、同時に外部からの認知がなければ、興味を持ってもらうこともできません。そこで製品やサービスの詳細ではなく、自社のポリシーやミッション、提供できる価値といったものを含めたブランド構築が重要になります。今回はスタートアップ企業がブランディングにより得られるメリットと上手く進めるためのポイントについてお伝えします。これから起業しようとされている方や起業したての経営者の方はぜひ、参考にしてください。
目次
あらゆる企業に求められるブランディングとは?
人が製品やサービスの購入をする際、まず候補として思い浮かべるのはすでに認知している企業ではないでしょうか? エアコンを購入する場合、「エアコン」をキーワードに検索し、多くの企業が販売するエアコンが検索結果に出ても、まずは認知している企業のエアコンを見るでしょう。
ブランディングとは、ある製品やサービスの購入時に、思い浮かべてもらえるようにするための活動を指します。企業のポリシー、ミッションといったものから、ロゴ、製品デザインなどあらゆる要素の組み合わせにより、企業価値の認知を目指すものです。
製品やサービスを購入してもらい継続的な関係性を構築するには、ブランディングは必須であり、どのような企業であっても欠かすことのできない取り組みといえるでしょう。
スタートアップ企業がブランディングに取り組むメリット
スタートアップ企業がブランディングを行うことで得られるメリットは次のとおりです。
認知度の向上
スタートアップ企業は、どれだけ良い製品、サービスの提供ができたとしても起業当初は認知度がないため、顧客に気づいてもらうのは簡単ではありません。そのため、ブランディングを行い、自社の専門性やミッションなどを発信することで認知度の向上が期待できるようになるでしょう。
競合他社との差別化
またどこにもない新しい事業でない限り、どのような事業であっても新規参入は困難です。そのため、数多く存在する競合他社との差別化ができないと、すでに市場で認知を得ている競合には勝てません。そこで、ブランディングを実施し、自社の独自性や価値提案を明確にすれば、認知を得るチャンスが広がるのと同時に競合他社との競争回避にもつながります。
資金調達の実現
スタートアップ企業にとって、資金調達は事業継続に重要な要素となるため、投資家やパートナーの獲得が必要です。しかしどのような企業かがわからなければ、投資家やパートナーの投資対象にはなれません。
そこで、ブランディングの実施により、自社のビジョンや成長ポテンシャルを投資家に伝えられれば、投資家からの信頼を獲得しやすくなり、資金調達の成功率が向上します。
優秀な人材の確保
スタートアップ企業はまだ実績がないため、優秀な人材の確保も簡単ではありません。そのため、ブランディングの実施により企業の文化や働きがいの訴求により、魅力的なブランドイメージをつくることが重要です。企業の目指す方向性や何ができるかが明確になれば、企業の成長を支える優秀な人材の確保にもつながります。
方向性の明確化
ブランディングは社外だけではなく、社内に向けて行うことも重要です。スタートアップ企業は歴史のある企業と比べ、方向性が明確になっていないケースも少なくありません。
そのため、ブランディングによって企業の事業目的を明確にすれば、社員間でも方向性の共有ができるようになります。その結果、自らの仕事に熱意を持って取り組めるようになり、事業目的の達成に向けモチベーションの向上にもつながるでしょう。
スタートアップ企業がブランディングを進めるためのポイント
多くの場合、スタートアップ企業は大手企業に比べ限られたリソースのなかで、ブランディングを進めなくてはなりません。そのため、いかに効率的に進めていくかがポイントとなりますが、そこで重要となる点について解説します。
ターゲットの明確化
限られたリソースで最大の効果を生み出すには、ターゲット顧客を明確に定め、その顧客に対して最適なブランディング戦略を展開することが重要です。ターゲット顧客の明確化に欠かせないポイントとしては次のような点が挙げられます。
- 事業目的の明確化
例えば、会計ソフトの開発販売を行う企業でも販売が主なのか、販売後のサポートや会計に関するコンサル業務が主なのかで事業目的は異なります。事業目的が異なればターゲットとする顧客層も変わってくるため、まずは事業目的を明確にしましょう。
- 市場分析や顧客ニーズ分析によるセグメント
自社の市場と顧客ニーズの分析を行い、さらにターゲットを絞り込んでいきます。企業規模や業務形態、システムが必要な顧客、コンサルが必要な顧客など詳細に分析し、ターゲットを明確にし、最適なブランディングの実践を検討しましょう。
コミュニケーション戦略の強化
スタートアップ企業は、認知を得るためにさまざまな施策が求められますが、コミュニケーション戦略の強化もその一つです。WebサイトのコンテンツやSNSからの発信、無料サンプルの提供、展示会への参加など積極的かつ効果的なメッセージを発信し続けます。自社にとって適切なコミュニケーションを実施し、ブランドイメージを拡大していくことが重要です。
また、企業ロゴやデザインなど視覚的な情報発信によるコミュニケーションも欠かせません。最終的には顧客に第一想起してもらえるブランドに育て上げるため、さまざまなコミュニケーション戦略を検討していきましょう。
組織文化の形成
成長過程にあるスタートアップ企業では、社員一人ひとりの意識がブランディングに大きく影響します。そのため、社員一人ひとりが自社のブランドイメージを理解し、共有するための組織文化を形成することが重要です。
組織文化形成を進めるのに必要なポイントとしては次の3点が挙げられます。
- ビジョンや価値観を可視化させ、全社員で共有する
- 経営層が率先してリーダーシップを発揮し、社員とのコミュニケーションをとる
- 社員のアイデアを積極的に取り入れると同時に報酬や評価制度を明確にし、社員のモチベーションアップを試みる
ブランディングの定期的な見直し
ブランドは核となる部分は固定しなくてはなりませんが、それを実施するための取り組み方やコミュニケーションは状況に応じて変化させることも重要です。市場は常に変化するため、定期的にブランディングのやり方を見直し、改善することが求められます。
スタートアップ企業だからこそブランディングに注力することが重要
ブランディングは業種や事業規模に関わらず重要なものですが、特にスタートアップ企業にとっては欠かすことのできない要素といえるでしょう。すでに認知を得ている大手企業に比べリソースの少ないスタートアップ企業では、認知や信頼の獲得が必須であり、その手段としてブランディングが大きな効果を発揮します。
ブランディングをするうえで重要なポイントは、自社の事業目的の確立、競合分析、顧客ニーズの把握、そして組織文化の形成です。しかし、これらをスタートアップの段階ですべて実現させるのは簡単ではありません。そこで、おすすめしたいのがイノーバのBtoBマーケティング伴走型支援サービスです。
多くの実績と経験を持つイノーバがブランド戦略の策定から実施に至るまでをトータルでサポートするため、新規事業や製品の開発への注力を可能にします。スタートアップ企業でブランディングの実施を検討されている際は、ぜひお気軽にご相談ください。
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