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イノーバマーケティングチーム2024/02/05 10:15:032 min read

ブランディングサイトについて、正しく理解できていますか?~構築の目的、手順、事例まで~

商品やサービスの市場で差別化するために、ブランディングは重要です。以前は、キャンペーンやテレビCM、新聞広告などが主流でしたが、最近ではブランディングサイトを立ち上げる企業も少なくありません。

しかし、ブランディングサイトを、どのように構築していけば良いのか分からない方もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、ブランディングサイトの目的や手順、成功事例などをまとめてみました。

なお、イノーバでは、BtoB企業専門のWEB サイト制作サービスを提供しております。集客から見込み客の獲得、商談の創出を可能にするウェブサイトへリニューアルしたい方は、無料で資料をダウンロードしてご覧ください。

ブランディングサイトの特徴

ブランディングサイトは、企業の価値や商品を伝える有効な手段の一つとして、企業が目指すブランドイメージをユーザーに浸透させるためのサイトです。ユーザーがブランディングサイトに訪れることで、自社ブランドや商品について知ってもらい、自社への興味を促します。自社の独自の価値をユーザーに理解してもらうことは、特定の市場での優位性を確保するために重要です。

ブランディングサイトの特徴として、主に「ブランド認知」「ブランドイメージの向上」「商品購入を促す」という要素が挙げられます。これらの特徴は、ユーザーに自社ブランドや商品に愛着を持ってもらうために、重要なポイントです。

ブランディングサイトを立ち上げる目的

ブランディングサイトを立ち上げる目的は、企業によって異なります。

ここでは、ブランド認知度向上以外にもあるブランディングサイトの目的を3つ説明します。

顧客ロイヤリティの獲得

ブランディングサイトの最も大きな目的は、顧客のロイヤリティを獲得することです。顧客ロイヤリティとは、自社ブランドや商品に対する愛着や信頼の度合いを指します。

ロイヤリティが高い顧客は、競合他社から新商品が販売されても、簡単に乗り変えることはありません。継続的な利用が期待できるロイヤルティの高い顧客を増やすことは、安定した収益を確保に効果的です。

サイト内のハブとしての役割

本来の目的とは少し異なりますが、検索流入を狙うにせよ指名買いのユーザーを狙うにせよ、ランディングページになりやすいのが、ブランディングサイトです。ブランディングサイトは、商品やサービスの詳細ページ、企業内の他のページへの入口としても機能します。

ブランディングサイトを活用し、検索エンジンで上位が取れれば、不特定多数の方へ情報発信が可能です。
ブランドイメージの構築も重要ですが、自社サイト内のハブとしての役割を持っていることを認識し、他商品やコーポレートページへのリンクもしっかりと設置しておきましょう。

ECサイトでの購入促進

ECサイトの場合、ブランディングサイトと商品の購入ページは非常に密接な関係を持ちます。ブランディングサイトで商品やサービスを体験し、そのまま商品説明ページや購入ページに誘導するケースも珍しくありません。

ブランディングサイトとはその名前の通りブランドイメージの構築を目的とするものですが、それ以外にも他ページへの誘導やECサイトの購入促進などさまざまな役割があります。それぞれのプライオリティは業態やブランディングサイト開設の目的によっても変わるため、状況に合わせて設計する必要があります。

コーポレートサイトとブランディングサイトの違い

ブランディングサイトと聞くとコーポレートサイトを思い浮かべる人も多いようですが、両者は目的もターゲットも、そして掲載するべき情報も大きく異なります。

コーポレートサイトは、極端に言えば「どのような企業か」を伝えるサイトです。企業理念や業務内容、会社概要などが掲載されています。目的は、企業そのものの紹介や認知です。

一方で、ブランディングサイトは、商品やサービスの認知・体験を通してユーザーロイヤルティの獲得を目的としています。一般的には商品やサービスの詳細な説明よりも、ビジュアルを多用しブランドの雰囲気を伝えることに重点が置かれているのが、ブランディングサイトです。

このように、コーポレートサイトとブランディングサイトは大きく異なります。
しかし、実際にはコーポレートサイトのコンテンツのひとつとしてブランディングページを用意し、情報を掲載しているサイトも少なくありません。また、逆に、ブランディングサイトの中にコーポレート情報を掲載しているサイトもあります。

ブランディングサイトの構築手順

ブランディングサイトを制作する方法は、一般的のブランド構築と大きく変わりませんが、Webサイトという媒体であることを考慮する必要があります。具体的には、以下のようなステップで考えると良いでしょう。

1. ブランドイメージの決定

まずは、消費者に与えるブランドイメージを決定します。イメージを考える際は、消費者の視点に立つことが大切です。例えば「安心・安全」「高品質」「高級感」など、自社商品やサービスに適切なイメージを考えます。ただし、これは商品やサービスの市場での立ち位置や、消費者がすでに抱いているイメージなど踏まえて決定することが重要です。

ブランドイメージを考える際のポイントは、ターゲットの具体的な人物像(ペルソナ)を設定することです。ペルソナを設定することでWebサイトのデザイン・レイアウトの作成がしやすくなります。ペルソナが決まっていれば、ブランディングサイトの構築をスムーズに進めることができます。

なお、ペルソナについては、後述「ブランディングサイト作成を成功させるための重要ポイント」で詳しく解説します。

2. サイトコンセプトの決定

次は、サイトコンセプトの決定です。サイトコンセプトを作ることで、サイトの方向性がブレにくく成果に繋げやすいメリットがあります。

サイトコンセプトを決める際に有効なフレークワークは、5W1Hです。

What(何が) 何が、ユーザーの検索意図に満たすコンセプトなのか
Why(なぜ) なぜ、ブランディングサイトが必要なのか
Who(誰が) どのような人(ペルソナ)が、このサイトを検索するのか
When(いつ) どんなタイミングでユーザーは検索するのか
Where(どこで) どのデバイスで検索するのか
How(どうやって) どんな経路で、ユーザーはブランディングサイトに辿り着くのか

5W1Hに則って考えるとコンセプトが決まりやすいでしょう。

参考記事: 5W1Hの基礎知識と正しい使い方

3. ブランドビジュアルの設計

消費者に伝えたいブランドイメージをもとに、サイト内のビジュアルを設計します。レイアウトや写真、配色などのビジュアル要素はもちろん、ロゴやアイコン、キャッチコピーなどもブランドイメージとの統一感を損ねないよう綿密に設計していきます。統一感が損なわれると、ユーザーに違和感を与えてしまい、商品への関心が低くなってしまいます。

例えば、オーガニックシャンプーを扱っていたとしましょう。緑や茶色、クリーム色など、自然界にあるカラーをベースにデザインすることで、化学製品よりもオーガニック製品を好む消費者の目に留まりやすくなり、ユーザーの獲得につながる効果が期待できます。

4. 体制構築・制作

ビジュアルが決定されたら、次はブランディングサイトの体制構築と制作です。ブランディングサイトの役割は、外観やコンテンツだけでなく、商品やサービスの品質、サポート、問い合わせ対応など、あらゆる面でブランドイメージを意識する必要があります。

マーケティングだけでなく、営業や販売、他の部門との連携が欠かせません。各部門と連携しながらブランドイメージを構築することで、相乗効果が期待できます。ブランディングサイトの制作に知識豊富な人材が社内にいれば、外部への依頼は必要ありません。しかし、自社で制作する場合は、かなりのリソースを投入する必要があります。リソースやサイト制作のノウハウが不足している場合は、専門家に依頼することがおすすめです。

5. ブランディングサイトの運用管理

ブランディングサイトの役割は情報発信で終わるわけではありません。顧客が次の行動に移れるよう、商品の購入先や購入方法をサイト内で明示しましょう。また、顧客からの問い合わせに素早く対応するため、営業やカスタマーサポートの連絡先の記載も必要です。購入率やリピート率を高めるために、営業やマーケティングなど、各部門の協力体制を構築し運用していく必要があります。

6. ブランディングサイトの効果検証・改善

ブランディングサイトが完成したら、アクセス分析を行いましょう。アクセス分析により、ユーザーの流入元や離脱箇所といった情報を数値化して把握できます。アクセス分析方法は、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールなどのツールが便利です。

Webサイトは流行やユーザーの好みで変化します。変化にいち早く対応するには、サイト内の問題点を見つけ出し改善することが重要です。その際「PDCAサイクル」の実施が効果的といえます。PDCAサイクルは、Plan(計画)→Do(実行)→Check(測定・評価)→Action(対策・改善)の頭文字をとったものです。PDCAサイクルをブランディングサイトに適用することで、サイトの効果検証と改善を効率よく行えます。

ブランディングサイト作成を成功させるための重要ポイント

ブランディングサイト制作を成功させるためには、次のポイントに注意してください。意識するだけで、より良いサイトに近づけます。

ターゲット像を明確化

一つ目は、ターゲットを明確化することです。ブランディングサイト制作においては、ペルソナ設定が重要です。

ペルソナは、自社の商品やサービスを利用する架空の顧客像を指します。具体的に、年齢、性別、職業、趣味、居住地、家族構成、価値観など、細かな生活シーンが想像できるくらい設定します。ペルソナに名前まで設定する企業も少なくありません。

ペルソナを設定することで、ターゲット顧客の思考や行動をイメージしやすくなります。これにより顧客体験の向上に役立ち、ブランディングサイトとしてのゴールが見えやすくなるでしょう。

なお、ペルソナ設定の方法について、詳しく知りたい方は下記記事をご覧ください。

https://innova-jp.com/data-for-persona/
参考記事: ペルソナ作成に必要な顧客分析と情報の集め方を解説

ユーザーにとって有益且つ魅力的な情報の発信

多くの企業がブランディングサイトを活用しています。しかし、競合他社と似たようなサイトを設計しても、ユーザーに自社の強みや魅力をうまく印象付けることはできません。

ブランディングサイトを制作する際には、オリジナルで魅力的なコンテンツが求められます。例えば、他では得られない独自の情報や体験を提供することで、ユーザーに「ここでしか得られない価値ある情報・体験」を感じさせることが重要です。ユーザーにとって有益な情報を提供する場として印象づけ、競合他社との差別化が重要といえます。

ただし、魅力的なコンテンツの提供は必要ですが、設定したコンセプトが崩れないように注意しましょう。

ブランドイメージとの一貫性を重視

ブランディングサイトのデザインや配色、ロゴマークなどがブランドイメージと適合しているかも重要です。

一貫性が欠けるブランディングサイトは、ユーザーに違和感を与え、自社ブランドや商品への興味を引きません。たとえ新しいサイトを外部委託して作成したとしても、ブランドイメージに合っていなければ、期待した効果が得られず、無駄な費用が発生する可能性があります。常に、ブランディングサイトとブランドイメージが調和しているか確認することが重要です。

ユーザー目線の親切な設計

ユーザー目線の使いやすい設計は、ユーザーが使いやすく、理解しやすいサイトを作ることです。

ブランディングサイトが使いづらいと、ユーザーはストレスを感じ、離脱してしまう可能性があります。ブランディングサイトはユーザー目線で設計し、ユーザーがどんな情報や機能が必要か考え、それに基づいて設計しましょう。

設計後も分析と改善を繰り返し、徐々にユーザーがストレスなく操作できる状態を作り上げることが大切です。

ブランドイメージを伝えるサイト事例

ここでは、ブランディングサイト作りの参考になりそうな事例をご紹介します。

わかりやすくシンプルな構成:PayPal

【出典】PayPal

オンラインペイメントの世界的リーダーの『PayPal』のサイトです。サイト構成は、非常にシンプルですが、サービスのメリットや個人向け、ビジネス向け、それぞれの使い方が一目でわかるレイアウトになっています。

情報もシンプルでわかりやすく、サイトの色調が落ち着いた色で統一されており、信頼感のある構成です。ページの最後には、新規登録へ誘導しスムーズに繋げている点も秀逸な事例といえます。

使用感を疑似体験できるWebサイト:GRECO

【出典】GRECO

ベビーカーやチャイルドシート、抱っこ紐などのベビー用品を製造・販売する『グレコ(GRECO)』のブランディングサイトです。とにかく大変なものという印象を持たれがちな子育てを「もっと楽に、楽しくする」ことをブランドメッセージの軸に据えています。商品ページにはすでに使用しているユーザーのレビューを集めて掲載。実際に商品を使用しているかのような体験ができます。

まとめ

ブランディングサイトは、自社の価値や商品を効果的に伝えるために重要な役割を果たします。ターゲット像を明確にし、ユーザーにとって有益で魅力的な情報を発信することで、ブランドイメージの向上とロイヤリティの獲得につながります。しかし、ブランディングサイトの制作・運用には課題も多いのが実情です。

イノーバでは、企業様のマーケティング活動を強力にサポートする「伴走型マーケティング支援サービス」を提供しています。ブランディングサイトの制作から運用まで、専門家がお客様のビジネスに寄り添いながら、最適なソリューションをご提案します。集客力の高いWebサイトを構築し、見込み客の獲得や商談創出を実現するために、ぜひイノーバにご相談ください。お客様のビジネス成長に貢献できるよう、全力でサポートいたします。

 

オウンドメディアを活用したブランディングについてさらに理解を深めたい方は、以下の記事も参考にしてください。

 

FAQ

Q1: ブランディングサイトとはどのようなサイトですか?

A1: ブランディングサイトは、企業の価値や商品を伝え、目指すブランドイメージをユーザーに浸透させるためのサイトです。自社ブランドや商品について知ってもらい、興味を促進することを目的としています。

Q2: ブランディングサイトの主な目的は何ですか?

A2: ブランディングサイトの主な目的は、ブランド認知度の向上、ブランドイメージの構築、顧客ロイヤリティの獲得などです。自社の独自価値をユーザーに理解してもらい、市場での優位性を確保することが重要です。

Q3: ブランディングサイトとコーポレートサイトの違いは何ですか?

A3: コーポレートサイトは企業そのものの紹介や認知を目的とし、企業理念や業務内容などを掲載します。一方、ブランディングサイトは商品やサービスの認知・体験を通してユーザーロイヤルティの獲得を目的とし、ビジュアルを重視してブランドの雰囲気を伝えることに重点を置いています。

Q4: ブランディングサイトを制作する際の重要ポイントは何ですか?

A4: ブランディングサイト制作の重要ポイントは、ターゲット像の明確化、ユーザーにとって有益で魅力的な情報発信、ブランドイメージとの一貫性の重視、ユーザー目線の親切な設計などです。これらを意識することで、より効果的なブランディングサイトを作ることができます。

Q5: ブランディングサイトの効果を高めるために必要なことは何ですか?

A5: ブランディングサイトの効果を高めるには、ペルソナ設定によるターゲットの明確化、オリジナルで魅力的なコンテンツの提供、ブランドイメージとの調和、ユーザビリティの高い設計などが必要です。また、サイトの分析と継続的な改善にも取り組むことが重要です。

Q6: ブランディングサイトの運用において気をつけるべきことは何ですか?

A6: ブランディングサイトの運用では、顧客の次の行動につなげるための明確な情報提供、問い合わせへの迅速な対応、各部門との連携体制の構築などが重要です。また、アクセス分析を行い、サイトの問題点を見つけ出して継続的に改善していくことが求められます。

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