非営利団体におくる「ブログことはじめ」

コンテンツマーケティング

米国ではいまや9割以上の企業が取り組み、平均投資額は総マーケティング予算の25%以上。 その内6割の企業が来年度にはさらに割り当て予算を増加させる、というコンテンツマーケティング。 (Content Marketing Institute調べ)

前回記事(「非営利団体におくるコンテンツマーケティングのススメ」)では、 NPOをはじめとする非営利団体こそ、一般企業以上にコンテンツマーケティングを活用すべき、と述べた。

ニュースレター、年次レポート、広報誌、白書、電子書籍、調査レポート、イベント、ダイレクトメール。。。

様々なカタチにて実施可能なコンテンツマーケティングだが、今回は非営利団体のための「コンテンツマーケティングことはじめ」として、ブログによる情報発信時の6つのポイントを紹介したい。

1.一方通行ではなく、双方向のコミュニケーションを

「ブログ」というと「何を書くべきか」「発信頻度は?」といった「発信側」に注目しがちだ。

しかし、コミュニケーションとは「発信」に対する「受信」があってはじめて成立する。 ブログであればコメント欄を積極的に活用しよう。

「活用」といっても、難しく考えることはない。 ブログ記事を投稿する時に、「あなたはどう思いますか?」「ご意見をお寄せください」と呼びかけてみよう。

ブログの活性化になるのはもちろんのこと、活動に対し寄せられる様々な意見は、組織のスタッフにとっても刺激となるに違いない。

また、批判や無用な炎上を回避するため、コメント欄を非表示にしているようなケースがあるが、それならばTwitterアカウントと連動させるなどの代替手段を用意しよう。

開かれたコミュニケーションこそが、関係性構築の第一歩だ。

2.”パーソナルな”ストーリーで共感を狙え

読者がもっとも強く惹き付けられるもの。

それは、感情移入する事ができる「パーソナルな」ストーリーだ。

あなたのNPOの活動によって何らかのカタチで救われた人、感謝の気持ちを持っている人。

そういった人々の「実際の声」を届けよう。

その時にもっとも有効な手段は動画による発信だ。高度な編集技術を使う必要はないが、もしもハードルが高いようであれば、たくさんの写真を載せてもいいだろう。

100の抽象的な一般論より、1の肉声を。

3.寄付を可視化せよ

NPOをはじめとする非営利団体の活動を支える大きな要素の一つであり、その活動が社会にどれだけサポートされているかのバロメーターにもなるもの。

それが寄付金だ。

集めた寄付が、いったいどのように役立てられているのか。 その成果を目に見える形で発信しよう。

東北における震災直後、大小多くの団体が義援金の募集を行ったが、多くの人が感じていたのは「支援はしたいけれど、一体なにに使われているのかわからない」という漠然とした不満だった。

「1000円の寄付で、こんなことができます」 「あなたの10000円は、こんなふうに役立てられました」

具体的な対象や成果、それが見えた時に「寄付金」はより明確な目的を持ち、活動に共感する人々に訴えかけることが出来る。

4.支援者の姿を見せよ

あなたの組織の活動の中に、ボランティアを募って行うイベントなどはあるだろうか? あるいは署名活動や、資金調達など、広く支援を求めるような機会は?

こういった機会は、コンテンツマーケティングの絶好のチャンスでもある。

参加してくれたボランティアを取り上げ、インタビュー記事をブログで発信しよう。

そうすることで以下の効果が期待できる

1.ボランティアをはじめとした、活動の支援者へ感謝を伝えることができる 2.ブログを読んだ他の読者達に活動への参加を訴えることができる 3.取り上げられた人々からクチコミが広まる

まさに一石三鳥だ。

ボランティアの写真を掲載する時には、事前に本人の承諾を得ることをお忘れなきよう。

5.”鉄板ネタ”を最大限に活用せよ

どんな業界にも、業界特有の知識や用語が存在する。 「鉄板ネタ」とでも言おうか。 企業Webサイトの「よくある質問」ページに載っているような内容だ。

業界内部の人間にとっては常識であっても、「よくある質問」ページに押し込んでしまうのはもったいない。

これら「よくある質問」は普遍的であるがゆえに「劣化しない」コンテンツだからだ。

1つ1つの「よくある質問」や「業界用語」を記事化し、コンテンツマーケティングに活用しよう。

6.ゲストブロガーの活用で投稿数を増やせ

ブログによるコンテンツマーケティングの1つのキモは、継続的なコンテンツの発信だ。 人的リソースに限りがあり多くの業務を抱えるNPOスタッフにとっては記事執筆による業務増も頭の痛いところだろう。

そんな時は、外部リソースをうまく活用しよう。

同業界のブロガーや専門家に寄稿を依頼してもいいだろうし、インターンを募ってブログ記事の執筆の一部をまかせてもいいかもしれない。

新しい視点、新鮮なコンテンツ、そしてゲストブロガーの抱える読者に対し、あなたの組織と活動を知らせる機会にもなるだろう。インターン学生にとっては、実績作りの場としても最適だ。

Win-Winの状況をうまく作り出し、無理なく継続的なコンテンツの発信を目指そう。

まとめ

いかがだっただろうか? コンテンツマーケティングの美点の1つは、そこに魅力的なコンテンツがあれば、低予算からでも取り組めるということだ。

NPOをはじめとする多くの非営利団体は資金的にも人的にもギリギリでの運営を余儀なくされているケースが多いが、少しの工夫と粘り強い継続によって是非コンテンツマーケティングへの第一歩を踏み出して欲しい。

<参考> 2012 B2B Content Marketing Benchmarks, Budgets and Trends [Research Report] 6 Essential Components of Top Notch Nonprofit Blogs Content marketing for nonprofits: Q&A with Kivi Leroux Miller [video] Content Marketing: 5 Non-Profit Success Stories to Learn From

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