こだわりのベビーグッズをそろえたECサイト babytopia立上げインタビュー

経営・ビジネスハック

最近大手企業を中心にECへの新規参入が続いている。

最近のECサービスの特徴の一つは特定のテーマやジャンルに特化した、特化型ECサイトが次々と登場している事だ。これは、インターネット上の情報が氾濫する中で、本当に必要な情報だけをキュレーションして欲しいという消費者ニーズが強いためだ。

今回は、育児というテーマに特化したキュレーションECサイトを立ち上げた浅川さんに、インタビューの機会を頂いた。

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宗像:浅川さん、サービスのリリースおめでとうございます。今回のサービスを簡単に説明して頂けますか?

浅川:当社のサイト、babytopia(ベビートピア)は、「デザイン」と「イノベーション」をテーマにした新しいベビーグッズのセレクトショップです。日本ではまだ見たことのない海外の機能的でスタイリッシュなベビー用品などを取り揃えています。ショップ以外にも、初めてのベビー用品選びのアドバイスをする用品ガイドを提供しており、今後は、専門医による医療コンテンツも提供する予定です。ゆくゆくは育児について総合的なサポートを提供するポータルサイトにしていきたいと考えています。

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BabytopiaのECサイト。カラフルでデザイン性の高さが印象的だ。

宗像:面白い所に注目されましたね。僕も娘が2人がいるのですけど、中国製の安いおもちゃを与えるのは抵抗があるんです。子供の脳は5才までに完成するという話もありますから、どうせならデザイン性の良いもの、知育に役立つようなものを買ってあげたいと思っていました。また、楽天とか、Amazonで検索していると情報がありすぎて、正直お腹いっぱいなんですよね。ワンストップでこだわりのベビー用品が買えるサイトは、ニーズが強いように思います。ちなみに、どうしてこのサービスを作ろうと思ったのですか?

浅川:私自身が第一子を授かったときに、ベビーカーを一つ買うのにも、種類の多さに圧倒され、途中から何を基準に選べばいいかわからなくなってしまいました。友人が薦めてくれる製品もありましたが、住環境やライフスタイルが異なれば、最適な製品も異なります。そのような経験から、用品の選び方を体系的に教えてくれ、更には良質な製品に絞って紹介をしてくれるECサイトがあれば、非常に便利だと考えました。

宗像:なるほど。お客さん一人一人に合わせて、最適な商品を提案していくECサイトというイメージですね。

浅川:そうなんです。それと、デザイン性も大事なんですよ。赤ちゃんが産まれた後は、どうしても生活全体が赤ちゃん中心になり、自宅は赤ちゃん用品で溢れ、部屋の様相が一変してしまいます。しかし、デザインに優れたベビー用品を選べば、それ自体がインテリアとして楽しめ、部屋の雰囲気を損なうことはありません。その上性能も良ければ、赤ちゃんの世話が楽になり、気持ちに余裕が生まれることで、赤ちゃんとの絆を深めることができます。海外のベビー用品には、日本製品にはない遊び心や、スタイルもった製品が多く、日本にまだ紹介されていないものも沢山あります。そうした製品を日本のママやパパたちにも紹介したいと考え、babytopiaを立ち上げることを思い立ちました。

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厳選したベビー用品を掲載。今後品揃えを増やしていくそうだ。

宗像:なるほど。浅川さんが自らの体験で感じた課題を解決するサービスという訳ですね。よくスタートアップなどで、Scratch your own itch. (自分の悩みを解決せよ)というような話がありますが、まさにそれを実践された訳ですね。素晴らしいと思います。では、どういう人にこのサービスを使ってもらいたいと思いますか?

浅川:当社独自の視点や価値観で、新しい育児ライフのあり方を提案していきたいと考えており、赤ちゃんのいる全てのママやパパに当社サービスを使って頂きたいと考えています。価格の高いものばかりを扱っていると誤解されがちですが、私たちが考える上質な製品とは、「デザイン」と「イノベーション」の面で優れているものであり、価格が数百円の商品であっても、これらのキーワードに当てはまるものであれば、10万円を超えるベビーカーと同等に扱い、サイト上で丁寧に紹介をしています。赤ちゃんだけでなく、ママやパパたちもハッピーにしてくれる用品が沢山あるので、是非試してみて頂きたいと思います。

宗像:赤ちゃんも、ママやパパもハッピーにするという訳ですね。納得です。ちょっと、突っ込んだ質問をしてもいいですか?(苦笑)既に日本には、楽天、Amazon含め、様々なECサイトがあって、ベビー用品を販売していると思うのですが、そうした競合サイトとどのように差別化していく予定ですか?

浅川:「デザイン」と「イノベーション」というショップコンセプトに見合うユニークなサイトデザインが一番大きなポイントです。幸運にも非常に優秀なデザイナーの方に出会い、コンセプトに共感をして頂き、満足のいくサイトデザインを作り上げることができました。品揃え面では、私が海外メーカーと直接交渉を行い、日本では当社だけが取り扱わせて頂いている製品が数多くあります。コンテンツ面では、プロのカメラマンによる独自の製品画像を多く掲載し、他サイトでは見られない、製品の新たな魅力を訴求しています。また、製品情報や作り手であるメーカーに関する情報を、文章と映像を織り交ぜて提供することで、製品への理解を深めて頂く工夫をしています。更には、独自の用品ガイドや、専門医による医療情報など、他のECサイトにはない機能を提供することで、差別化を図っていきます。

宗像:なるほど。オリジナルの商品が並んでいて、サイトのデザイン性も高い。それだけではなくて、オリジナルコンテンツを追加していく事で、差別化を図っていく訳ですね。僕も、今後のECサービスは、コンテンツ要素が欠かせないと思っているので、大変共感できます。

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商品の買い方ガイドなど、コンテンツが充実

宗像:今回、サービスを立ち上げる上で苦労したポイントなどありますか?

浅川:革新的な製品を扱うだけでなく、当社自身が日本のベビー用品ECサイトのイノベータ―になることを標ぼうしているので、日本のECサイト設計のベストプラクティスや、ありがちなベビー関連サイトのテイストなどから外れ、オリジナリティを出していくことに苦労しました。この点は、ゴルフダイジェスト・オンライン時代からEC事業に接してきた中で、自分として理想のECサイト像というものが明確にあったことが役に立ちました。

また、品揃えで独自性を出すために、サイトができていない段階でアメリカの展示会に参加をし、サイトデザインを見せながら各メーカーを口説いて回りました。実績がないので断れることもありましたが、多くのメーカーには熱意が伝わり、仕入させてもらうことができました。

宗像:自分の理想のECサイトを実現するためにこだわり抜いたという事ですね。なるほどです。また、仕入れのエピソードは大変参考になります。僕も常々、起業する上では、事業にかける想い、パッションが重要だなと感じています。情熱があれば、色々な人の協力を集める事が出来ますから。

浅川:そうなんですよ。今回は、自分が本当にやりたかった事だったので、僕のコンセプトに多くの人が賛同してくれたと想います。

宗像:ところで、浅川さんはこれまでどのようなお仕事をされていたのですか?今までの経験で、特に起業に役だった点などあれば、是非ご紹介下さい。

浅川:私は石油会社、米系の消費財メーカーを経て、2006年にMBAを取得後、ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)に入社し、主に海外展開や新規事業を担当する執行役員を務めました。GDOはゴルフ用品のECでは世界最大規模の会社です。ゴルフ用品のように高価格で、尚かつ実際に手に触れ、試し打ちをするニーズが高い商材を、サイト上で効果的に紹介し、販売するという経験が、babytopiaをつくる上で大変に役に立っています。その後、2011年にグリーに移り、海外ゲームデベロッパーの開拓を統括する部門の責任者を務めました。成長著しいソーシャル×ゲームの分野に身を置けたことや、シリコンバレーに度々出張をし、本場のネットベンチャーの雰囲気を肌で感じることができたことは大変貴重な経験でした。

宗像:ゴルフダイジェストでのECの実務経験、グリーでのアメリカとのネットベンチャーのスピード感を感じた事が役立っている訳ですね。

浅川:そうです。

宗像:最後に今後、起業を考えている人へのアドバイスをお願いします。

浅川:6年前にビジネススクールを卒業した時から、いつかは起業をしたいと考え、海外の友人とスカイプで事業構想を練るトレーニングをしていました。アイディアとしては面白いものもありましたが、確信が持てずに実行までは至りませんでした。今回、人生の研鑽をある程度積んだ上で起業に至ったので、事業アイディアだけではなく、自分が心地よいと思える事業の規模感や、生み出したい価値、パートナーとして組みたい人など、若いときにはあまり考えなかったことについても具体的なビジョンを持つことができたことが良かったと思っています。これから起業を考えている方は、まずはいい事業プランを練ることが肝要ですが、それに加えて、上に申し上げたような点についても考えておかれると有意義だと思います。

宗像:なるほど。起業に向けてずっとアイディアを練り続けた事、そして、良いパートナーと出会う事はすごく大事ですよね。浅川さん、本日は、お忙しい中ありがとうございます。今後babytopiaをどんどん伸ばして行って下さいね。

浅川:ありがとうございます。頑張りますよ!

【浅川威氏プロフィール】
シカゴ大学ブース・ビジネススクールにてMBAを取得後、(株)ゴルフダイジェスト・オンラインに入社。執行役員として海外展開や新規事業開発に従事。その後、グリー(株)のマーケティング事業本部にて、海外部門の事業責任者を務める。eコマースからソーシャルゲームまでネット事業を幅広く経験する中、インターネットを活用して、人々の生活をより豊かでエンターテイニングしたいという志を抱く。娘の誕生を機に興味をもった育児の分野でこの志を実現するべく、2012年にグリーを退職し、株式会社クールミントを設立。これまでの経験を活かし、新しいコンセプトの育児用品販売サイトであるbabytopiaを開設。

記事執筆:(株)イノーバ。イノーバでは、コンテンツマーケティングのノウハウを詰め込んだ無料のebookや事例集をご提供しています。ダウンロードはこちらからどうぞ→https://innova-jp.com/library/


Babytopia
http://www.babytopia.jp/