BtoBマーケティングの3つの課題とその解決策

コンテンツマーケティング

今、多くのBtoB企業がコンテンツマーケティングを実践している。

CMI(Content Marketing Institute)が最近実施した調査によると、米国BtoB企業のマーケターの91%がコンテンツマーケティングの手法を用いていることが分かっている。

79%のBtoBマーケターがブランド認知のために、また74%が顧客獲得のためにこの手段をとっているという。

そして、実際に効果を上げている企業も多い。だが、ただ単に流行っているからという理由で安易に手を出しても効果が上がらない。成功するにはコツがある。

それは、どのようなものだろうか?BtoBビジネスの特徴と共に見ていくことにしよう。

BtoBビジネスのサービス購入に見られる特徴

まず、BtoBビジネスの特徴はどのようなものかを、よく把握する必要があるだろう。顧客が企業であるため、製品購入までのプロセスがBtoCとは異なり、主に次のような性質がある。

1.製品の購入までのタイムフレームが長い 
2. 製品の購入までに慎重に検討する 
3. CEOではなく、各担当者が決定権を持っている

これらの特徴をふまえながら、効果的なコンテンツマーケティングを考えていかなくてはならない。それでは、それぞれの課題においてどんなコンテンツが必要になってくるのだろうか。

1. 製品の購入までのタイムフレームが長い→「信頼性」が必要

カスタマーがBtoB企業の製品を購入するにあたっては、複数の部署が決定のプロセスに関わる場合が多く、時間がかかる。そこが、BtoCとは異なる。

BtoCの場合、 一目見て気に入った商品があれば、「クリック1つですぐ決済」ということもあるが、BtoBの場合そうはいかない。多くの人が長い時間をかけて、製品購入を決定する。または、今後も長く付き合っていける企業かどうかを検討するのだ。

したがって、BtoBマーケティングにおけるコンテンツには、「信頼性」が必要である。サービスに対する信頼性、企業に対する信頼性を獲得していかなければならない。

サービスに対する信頼性関しては、ブログコンテンツなどで業界知識の深さなどを示し、その道のプロフェッショナルであることを訴求しよう。

また、企業に対する信頼に関しては、企業の歴史などを年表にするのもよいだろう。そんなに歴史の古くない会社でも、自分たちの歩んできた軌跡を丁寧に示せば、信頼性確保の第一歩となる。

これらの点については、37 signalsというアメリカのソフトウェア開発会社を参考にしてほしい。彼らは、自社サイト上で「自分たちが一緒にビジネスをしたいと思うような企業になるよう努めてきた」という理念を掲げ、また、「Our story」というリンクには次のような企業年表を掲載している。

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出典:37 signals

2. 製品の購入までに慎重に検討する→「客観性」が必要

次に、BtoB企業の製品購入にあたっては、カスタマーが慎重に検討するという特徴がある。比較的高額な製品が多い上、技術的な専門知識などを用いて判断しなければならない場合があるからだ。

その際、B2B企業のコンテンツには「客観性」がなくてはならない。いくら自分たちで「この商品は優れている」と主張しても、そこに第三者の意見が入らないとなかなか信用してもらえない場合があるからである。

そこで、一般によく知られている第三者機関の統計データを用いたり、権威あるメディアのレビューなどを掲載したりすると「客観性」を確保することができる。
例えば、前述の37 signalsでは、自社が出版した本について、New York TimesやWall Street Journalの書評を自社サイトに載せている。

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出典:37 signals

3. 担当者が決定権を持っている→「具体性」が必要

そして、最後に担当者が決定権を持っているというところもポイントだ。

BtoB企業の製品を購入決定するのは、カスタマー企業のCEOではなく、担当者である場合が多い。例えば、ウェブマーケティングのサービスを購入するかどうかを決めるのは、CEOではなく企業のウェブマーケティング担当者だろう。

したがって、コンテンツには理念だけでなく「具体性」が必要になる。実際に決定権を持つ担当者がその製品の使用感をイメージしやすい形にしなければならない。

その点、37 signalsでは、「System status」というリンク内に下図のように、自社製品を並列に並べ、これらについてTwitterでシステムのステータス・アップデートついての情報が得られることなどを提示している。

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出典:37 signals

また、同社はブログ内に従業員の手記なども載せている。カスタマー企業の製品購入担当者も、同じく「企業の担当者」として働いているわけだから、これらの手記は参考になるだろうし、その企業に親しみも湧いてくるだろう。手記を書いたスタッフが自分の担当者だったらなおさらだ。

まとめ

このように、BtoB企業におけるコンテンツマーケティングにおいては、BtoCとの違いを意識しながら進めなければならない点もあるが、コツをおさえれば成功に近づくことができるだろう。さまざまな事例を参考にしながら、ぜひチャレンジしていってほしい。

Photo:Some rights reserved by designwallah, flickr