中小企業の5つのソーシャルメディア活用術

コンテンツマーケティング

ブライアン・ソリスという人を知っているだろうか?企業のソーシャルメディア活用に関する第一人者で、マーケティング関連のカンファレンスで講演をしたり、大手企業にコンサルティングをしたりしている人だ。彼が、これまでのノウハウを活かし、中小企業のソーシャルメディア活用に関して面白い記事を書いているので紹介したい。

私はしばしば大組織やグローバルブランドについて書いてきた。この文章は私にとって初めての小規模ビジネスに向けたものである。

ソーシャルメディアに関する最も大きな勘違いの一つは、ソーシャルメディアは、大企業や有名ブランドが活用するもの、という事だ。これはソーシャルメディアは、人材と予算がある大企業にしか実行不可能だという思い込んでいる。

これは間違っている。思い込みである。

小規模ビジネスは、大規模ビジネスに対して大きな利点がある。

小規模ビジネスは、目の前の新しいチャンスに対し、素早くアクションを起こせる。投資も小さい。そして、結果から学ぶことで、ノウハウを溜めていく事が出来る。

小規模ビジネスがソーシャルメディアの活用戦略を考えるときに、なぜ大規模ビジネスを参考にするのだろう?

a) 大企業には数百万規模のファンやフォロワーが=いるから? b) 大企業には、大量の“いいね”や、Twitterのリツイート、Youtubeの閲覧数を稼いでいるから? c) 大企業の発信する、ビデオ、投稿、インフォグラフィックス、デザインの質が素晴らしいから? d) 上記のどれでもない

答えは”d”だ。上記のどれでもない。

それはなぜか?

なぜなら大小関わらず、ほとんどの事業者は重要な問いに答えていないからだ。

なぜソーシャルネットワークを利用しているのか? なぜ顧客とソーシャルメディア上で繋がるのか? なぜオンラインエンゲージメントに価値を見出しているのか? なぜこれらがビジネスに影響を与えるのか?

問題は、ソーシャルメディアがテクノロジー主導で生まれた事だ。多くの事業者は、ソーシャルメディアがどんなチャンスをもたらすのか、顧客は何を求めているのかといったことを考えること無く、FacebookやTwitterやYoutubeやGoogle+に飛びついたのだ。

ソーシャルメディアにブームに出遅れた小規模のビジネス向けに、5つのステップによるソーシャルメディアへのアプローチをまとめた。 このアプローチに従えば、一気にソーシャルメディア最先端に追いつく事が出来る。

これら5ステップは目的は次の通りだ。顧客の注目を集め、関係性を作り、ロイヤリティを向上させ、あなたのビジネスの影響力を向上させる。

ソーシャルメディア上でのプレゼンスを向上させる5つの戦略的手法

1.耳を澄ませ、目をこらして自身のビジネス周辺を知ろう

あなたのビジネスに関連するキーワードや場所をGoogle 、Yelp(口コミサイト。日本の食べログ。)、Facebook、ブログ、Google+といったサービスで検索してみよう。

その中で見つけた最近のトレンドやイベント、あなたにとって意味のある他社の動向などをメモしておこう。 5W1Hの原則(誰が、どこで、何を、いつ、なぜ、どのように、どの程度)に基づいて文章化してみよう。

ソーシャルネットワークに優先順位をつけよう。

一貫性、パターンを見つけよう。

トレンドを見出そう

ヒント:人々が“話題にしていないこと”にも注意を向けてみよう

2.オンラインでのブランディング定義:人々にどう思われたいのか?

専門性や独自のサービスを利用して、あなただけが提供出来る付加価値とは何かを考えよう。

あなたが競合他社に対して持っている独自性、差別化要因を定義しよう。

オンラインを通じて伝えたいあなたのブランド、プロとしてのペルソナ(表向きの人格)を定義しよう。

“あなた自身の“経験についても書いておこう:彼らがソーシャルネットワーク上であなたを見つけた時に見て欲しいこと、受け取って欲しい印象はどんなものだろう?

あなたのプロフィール欄に上記で定義したブランド、ペルソナそして経験を表現しよう。

ヒント:過剰な売り込みにならないように気をつけよう

3.ソーシャルメディア戦略を立てよう:存在感を際立たせよう

あなた提供する価値を中心に、ソーシャルメディアを使ってどのように人々との関係性を形作ってゆくのか、ソーシャルメディアはどのようにあなたの戦略に役立つのかをビジョンとして文章化してみよう。

ソーシャルメディアでの成功がどのようなものか描写してみよう。

それぞれのネットワークでのゴールと成功の姿を描いてみよう。

それぞれのネットワークにおいて、あなたの価値やビジネスを強化するための編集プログラムを作ろう。

あなたが好むフォーマットと、あなたの顧客が好みそうなフォーマットについて理解しよう。

プロとしてのあなた、そして個人としてのあなたの興味を反映するような興味深く、意味のあるコンテンツを精査しよう。

ヒント:オンライン上での情報発信におけるビジネス/プライベートのバランスを見極めよう。“全てビジネス“というのはあり得ない。

4.コミュニティを作り出そう:積極的に参加し共感を得ることで“信頼に足る情報源“となろう

あなたのビジネスに関わる様々な情報を共有し、あなたの直接の友人、ファン、既存フォロワー以外にもリーチしよう。

身近なオンライン上のインフルエンサーを見つけ出し、話しかけよう。あなたの価値をより広めてくれる助けとなるかもしれない。

あなたのコミュニティ内、そして他者のコミュニティでも積極的に質問し、答えられる質問に対しては答えよう。

タイムリーさに注意を払おう。

リンクされるネットワークを作ろう:あなたの顧客の手助けをしてくれる他者へリンクを張り、推薦しよう。

ヒント:ソーシャルメディアでの活動、SEO対策、リアルな場での活動に比例的に力を注ごう

5.経験を反映し、これまでのステップを繰り返そう

戦略をさらに進化させるため、すべてのことから学ぼう。

あなたのコミュニティの人々に、彼らがなにを求めていて、あなたは何を提供出来るのか聞いてみよう。

つねに最新のトレンドやニーズに敏感であるために、ソーシャルメディア上での様々な活動を常にフォローしよう

ヒント:顧客の立場になって思考することは常に有益だ

まとめ

どうだろう?これからソーシャルメディアに取り組む上で、非常に重要な点がまとめられているので、是非参考にして頂きたい。

私が、この記事を読んで連想したのは、「リアルタイムマーケティング」という言葉である。これは最近米国で言われ始めた言葉で、マーケティングの企画、実行のサイクルをどんどん早くするべきだという考え方だ。そして、この「リアルタイムマーケティング」時代には、身動きの軽い中小企業の方が、大企業よりも有利だと言うのである。

ソーシャルメディアを大企業のものだと諦めていた人は、この記事をきっかけに再度挑戦してみてはいかがだろうか?

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