アジア・中国Eコマース市場予測(2011年〜2016年まで)

EC(Eコマース)
先日、米国の調査会社、フォレスターが中国を含むアジア・太平洋地域のEコマース市場規模の予測を出しているので、ご紹介したい。
アジアオンライン小売予測(2011年-2016年)
我々が注目しているのは以下の点である:
中国のEコマース市場予測を大幅に上方修正
中国でのEコマース小売市場は2011年に1000億ドルを超え、現在も、猛烈なペースで成長を続けている。これだけの大きな市場規模であるにも関わらず、極めて高い成長率を維持しているのは、前例がない事だ。米国のEコマース市場の歴史と比較しても、その成長率の差は顕著である。
我々は、中国のEコマース市場の急速な成長ペースを反映し、前回の市場予測を上方修正している(2010年発表の市場予測(2010年〜2015年)では、2010年の中国Eコマース市場は、2015年で$159.4B(1594億ドル)で、市場規模が一気に2倍程度に引き上げられている)
日本、オーストラリアは安定的成長が続く
日本、オーストラリアの成長率はより落ち着いたものになるだろう。中国とは対照的に、日本、オーストラリアのオンライン小売売上高は、米国及び欧州とほぼ同程度になるだろう。上記3市場では、国内企業、外国企業のEコマースへの市場参入が続き、投資が増加している。
インドの成長はこれから急速に加速するだろう
インドのEコマース市場は、他国と比較するとまだ極めて小さいが、2016年までに5倍以上に成長する余地がある。オンラインでの買い物をする消費者が増加している事と、一人当たりのオンラインでの支出額が急速に増加しているためだ。
グローバルブランドは、インドのEコマース市場について、まだ発展の初期段階ではあるが、長期的な可能性がある市場として見ているので、この市場はますます注目されるだろう。
まとめ(アジア戦略を持つのが重要)
今後、日本企業がEコマースを計画する上では、アジア展開を戦略的に検討する事が不可欠である。今回、アジア・太平洋地域のEコマース市場予測を紹介したが、やはりなんと言っても、中国のECの市場成長スピードは驚くべきものがある。一方で、日本もアジアで2番目の地位を維持しており、重要な市場である事は間違いない。2016年に市場がどうなっているのかというのを思い描き、どの国を中心に事業を展開するのか計画する事が重要である。
出典:Forrester Releases Its New Asia Pacific Online Retail Forecast
Looking east: China’s online sales will triple in five years, study says
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