魅惑のマーケティング!Appleの商品ローンチはここがポイント

コンテンツマーケティング

つい先日の9月19日に、Apple社より販売開始となったiPhone6とiPhone6plus。なんとたったの3日で販売数1000万台を超え、セールス記録を更新したばかりである。

iPhoneやiPadなど、これまで多くの革新的な商品を世に送り出してきたこのブランド。常に人々の話題の中心になる、世界中で愛されるブランドへと成長を遂げた背景には、いったい何があるのだろうか。

シンプルだがインパクトのあるロゴ? ファッショナブルなデザインの商品? スティーブ・ジョブズのカリスマ性?

ブランドとしての魅力や商品・サービスの充実度は、もちろんその一因として挙げられるが、Appleの成功の基盤となっているのは、やはりそのマーケティングのうまさ。消費者の期待の盛り上げ方、プロモーションでの駆け引きや魅せ方には、学ぶところが多い。

そこで今回は、過去に発信されたプロモーション用動画やプレスリリースなどを振り返り、同社の商品ローンチ手法の、どこが優れているのかを分析してみよう。

動画デビューはアカデミー賞で

Apple社は、初代iPhoneと初代iPad両方の動画プロモーションのデビューを、視聴率の高いアカデミー賞の放送中に行った。人気番組のコマーシャル枠の費用は、決して安いものではないが、人々の目に留まる可能性や話題性を考えると、この選択は間違っていなかったはずだ。

では、この2大イベントで使われた動画を見てみよう。

2007年: 「Hello」

https://www.youtube.com/watch?v=uHA3mg_xuM4

シンプルなタイトルのこの動画。有名な映画から、「Hello」と電話に応答するシーンをつなぎ合わせてつくられているが、目を離すことのできない、絶妙なテンポである。

2010年: 「Meet the iPad」

https://www.youtube.com/watch?v=dmWPIacKVyE

スマートフォンでもラップトップでもない、新しい存在のタブレット。その特長や使い方を、余分な解説など一切なく伝えるこの動画。「百聞は、一見にしかず」とは、まさにこのことではないだろうか。

ちなみに2014年には、iPhone5Sのプロモーションとして、「Parenthood 」「Powerful」「Strength」の3つの動画が発信された。それぞれのターゲットオーディエンスを意識してつくられた内容は、多くの機能を持つスマートフォンの魅力を、しっかりと伝えるための賢い手段だったと思える。

Apple流:期待の盛り上げ方

Appleが新製品を販売する日のニュースには、必ずと言っていいほど、長蛇の列をなす人々がテレビに映し出される。消費者に、ここまで「欲しい」と思わせる裏には、「いかに、人々に期待を持たせるか」が、大きく関係しているのだ。

以下に、その方法をいくつか挙げてみよう。

ドキドキを忘れずに:Apple社の新商品に関するネタや話題は、いたるところに転がっている。そんななかでも、Appleは、新製品の発表の日まで、ありとあらゆる情報を「極秘情報」として隠し通す姿勢を貫くことで、人々にドキドキ・ワクワク感を与えている。

イベント性を持たせる:新製品の発表の場として、Appleでは、プレスリリースの場をイベント化している。招待状から当日のビッグアナウンスメントまでを念入りに計画することで、一般人はもちろん、プレスの期待も向上。リリースの日には、世界中で多くの人々がテレビやネットにかじりついて、今か今かと、新情報を待っている状況が生まれるのである。

タイミングを生かす:新製品の発表が行われたら、消費者がまず望むことはなんだろう。やはり、より多くの情報を得ることではないだろうか。Appleでは、新製品情報のリリースが終了し次第、ホームページを一新。新商品のプロモーションはもちろん、その機能や発売日など、さまざまな情報が提供される。

こうやって、商品の開発から発売までを一つの流れとして、徐々に期待を積み重ねていくことにより、発売日には、消費者の「喉から手が出るほど欲しい!!」という要求が最高潮に達するように、うまく計算されているのである。

愛されるブランドへの成長

こういったマーケティングが成り立つのは、「すでに、Apple社の熱烈なファンが多いから」というのも、確かな事実だ。

だが、「人々から求められる存在となる」という、ブランドとしては最高の栄誉を手に入れ、成功できたのは、努力を積み重ねながら、そういったファンをつくり上げてきたからに他ならない。

ワクワクとドキドキを与えてくれる、魅力的な商品。そのデビューを盛り上げ、いかに“最高潮の波に乗せて、消費者の前に到着させるか”を、徹底的に計画して行うApple社のマーケティング。

末永く愛されるブランドへと成長するために、大切なことは何かを、私たちに教えてくれているのではないだろうか。

参考元: A History of Apple's Product Launch Marketing Launch like Steve Jobs: 7 Ways to Build Buzz for Your Next Product Launch 6 Lessons to Help You Launch a Product Like Apple Here's The Simple Secret To Apple's Marketing Success Apple’s ‘Your Verse’ Is a Case Study in Weaving Content Into Commerce Steve Jobs Used A Simple Rule To Make People Fall In Love With Apple Products

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