世界に羽ばたくイタリアンリキュール「アペロール」、今年の夏のWebプロモーションをチェック

コンテンツマーケティング
イタリアで、食前酒と言えばスプリッツ。
オレンジなどで色をつけたリキュールを、プロセッコ(イタリア・ヴェネト州産の発泡白ワイン)や白ワイン、ソーダで割ったもので、老若男女問わず好まれている。
この色つきリキュールには、1890年にノヴァラで発祥したDavideCampari社のカンパリや、1919年にパドヴァで生まれたBarbieri社のアペロールが使われる。
100年前後の歴史がある両社とも、ブランドイメージの確立や認知拡大のために、昔から広告に力を入れている。
ポスターから新聞、テレビと、新しいメディアが出るたびに積極的に利用し、もちろん現在はWeb上でもさまざまなプロモーションを展開している。
カンパリとアペロール、2つのWebサイトを確認したところ、後者はゲーミフィケーションを取り入れている点がおもしろいので、ご紹介する。
ユーザーに、実際に口にしてもらうまでの、アペロールのWebマーケティング手法をチェックしてみよう。
目次
今年の夏はアペロール・スプリッツ・ラヴァーズ
6月に入り気温がどんどん上昇する、梅雨のないイタリアは、すでにすっかり夏の雰囲気だ。サマータイムが導入されているので、20時を過ぎてもまだまだ明るく、仕事の終わった後、アルコールを片手に仲間と過ごす時間が多くなる。
この商機を逃さないように関連企業は各社とも、さまざまなキャンペーンを展開している。アペロールでは、ターゲットを若者に絞り、Webを中心に「アペロール・スプリッツ・ラヴァーズ」という夏のプロモーションを実施。
景品には、アペロールオリジナルのビーチベッドとサングラス、ビーチサンダルのセットに、特賞としてクルーズ船でのツアーが用意されている。
アペロールプロモーションサイト?※生年月日(Giorno(日)、Mese(月)、Anno(年))を入れる年齢認証あり。
4つのアクションでプレミアムをゲット
「ゲームをする」「アペロールのある店に行く」「クイズに答える」「写真を投稿する」という4つのアクションを起こすことで、景品ゲットのためのポイントがたまる。ゲーミフィケーションのテクニックを活用した仕組みだ。
このゲームに参加するためには、アペロールのFacebook公式ページに「いいね!」することが条件。これによって、Facebookを通し、より多くのターゲット層にアプローチすることを狙いとしているようだ。
Webプロモーションといっても、パソコンではなく、スマホなどのモバイルをより強く意識した内容だ。
GPS機能をオンにすることで、近所でアペロールを楽しめる店の情報が提供される。そこにチェックインするだけで、「アペロールのある店に行く」ミッションは完了し、とりあえずポイントゲットだ。
アペロール・スプリッツ・ラヴァーズでつながる
誰でも楽しめる、単純な内容のゲームがいくつか用意され、友達を招待することで得点を競い合い、一緒に楽しめるようになっている。
また、アペロールの写真を投稿すればプロモーションページにアップされる。その写真に点を入れたり、写真をシェアしたりすれば、さらにポイントが加算される。
もちろん、これらのアクションはすべてSNS上の友達と共有できるようになっている。各所にボタンがあり、ワンクリックで簡単に友達とシェアできる。
そもそも、Facebook公式ページに「いいね!」した時点で、自分のタイムラインにアペロール・スプリッツ・ラヴァーズの情報が流れるようになっているのだ。
さらに、ポイント獲得のためのさまざまなアクションを起こすことで、「友達とつながる」=「アペロールのアピールにつながる」しかけになっている。
クイズという名のマーケティング調査
クイズの内容は、「どれくらいの頻度でアペロールを飲む?」「アペロールスプリッツが、もしひとりの人間だったなら一緒に出かけたい?」「ソーシャルネットワークサービスにはどれくらいの頻度でアクセスする?」など。
クイズというより、マーケティング調査のためのアンケートのようだ。
さらに、住所や生年月日を入れてプロフィールを完成させれば1ポイント、TwitterやInstagramと連携すれば、それぞれ2ポイントずつもらえる。
こうして少しずつ個人情報を伝え、自分のSNS上でアペロールとつながれば、ポイントはたまっていく……。どこまでもつながりを意識したプロモーションだ。
飲んだ勢いで……知らない間にプロモーターの1人に
アペロールの今夏のプロモーションは、ユーザーにいかに自主的に行動を起こさせ、さらにSNSを通じて広がっていくかが狙いになっている。
楽しみながら、知らず知らずのうちに、まるでアペロールのプロモーターの1人に据えられてしまっているようだ。
スマホなどモバイルの活用で、その場で撮った写真をアップさせるなど、臨場感あふれる体験が「つながり」にますます拍車をかける。
イタリアらしい、ノリの良いWebプロモーションと言える。
参考記事;?Aperol?Aperol Facebook
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