バランスのとれたコンテンツの重要さを、アメリカのマルチカテゴリーブランド・Anthropologie(アンソロポロジー)に学ぶ

コンテンツマーケティング

1992年に米国ペンシルバニア州に初店舗をオープンして以来、多くの女性をその魅力の虜にしてきたブランド、Anthropologie(アンソロポロジー)。

洋服やアクセサリーなどのファッションアイテムの他にも、カーテンや寝具などのインテリアデコレーション用アイテムや、キッチン雑貨など、バラエティーに富んだ商品を取り扱っている。

創業20年で、アメリカ・カナダ・ヨーロッパに、計175店舗を構えるまでになった大手ブランド。そのビジネスセンスももちろん際立つが、オンライン・オフラインのあらゆる分野をカバーするコンテンツマーケティングの手腕は、一見の価値がある。

「商品を売る」ではなく、「ライフスタイルをサポートする」というブランディングを、見事成功させたこのブランド。その根底となっているコンテンツマーケティングを、今回はじっくり分析してみよう。

顧客のためのコンテンツ

コンテンツマーケティングの成功のカギを握るのは、顧客に役立つ情報の提供と商品のプロモーションとの割合だ。Anthropologieは、この2つのバランスを絶妙にコントロールしている。

Facebook・Twitter・Instagram・Pinterest・Vimeo・YouTube・Google +と、考えられる全てのSNSにおいて、常に最新の情報提供を行っている。

DIYやファッションコーディネートのアイデアなど、顧客のライフスタイルを向上させる情報に、商品の紹介を織り交ぜることで、顧客のためのコンテンツ作りと顧客の興味を引きつけることに成功している。

ブログでは、スタイル・インテリアデコレーション・DIY・旅行などのさまざまなカテゴリーについて、プロが撮ったカラフルで美しい写真とともに情報を提供。季節やイベントに合わせた特集も多く、顧客がアイデアやインスピレーションを求めて訪問したくなる内容が満載である。

コンテンツマーケティング,顧客,ブランド,オンライン,オフライン,店舗,Anthropologie,アンソロポロジー出典:Anthropologieのブログページ

スペシャルゲストを招いて行うQ&Aコーナーや、新商品情報の選考公開など、ファンであるからアクセスできる情報を用意することで、「自分は特別なんだ」という満足感を与える要素をきちんと押さえているのも見事だ。

店舗訪問の重要さを忘れない

ショッピングのオンライン化が進むなか、Anthropologieでは、店舗でのイベントにも変わらず力を注いでいる。1年を通して、ファッションショーやペットの里親探し、バースデーパーティーなどのスペシャルイベントを定期的に行うことで、顧客が店舗を訪問するきっかけをうまく生み出している。

オンラインでのショッピングは、確かに便利だ。しかし、店舗に実際に足を踏み入れ、その独特の空間で商品を手に取ってもらい、店員や他の顧客とのインタラクションを楽しんでもらうことも、やはり重要ではないだろうか。

以下の写真は、AnthropologieとシカゴのThe Everydaygirlが提携して行った、母の日向け店舗イベントの模様である。

コンテンツマーケティング,顧客,ブランド,オンライン,オフライン,店舗,Anthropologie,アンソロポロジー出典:The Everygirl DIY Floral Event at Anthropologie

おしゃれなテーブルセットアップに、カラフルなマカロン。イベントを訪れてくれるファンのために、「特別な空間」を用意していることがよくわかると思う。

コミュニティーをサポートする真摯な姿勢

人々に愛されるブランドに欠かせない条件の1つとして、コミュニティーとのつながりが挙げられる。

Anthropologieでは、1年を通してさまざまなチャリティーイベントを開催することで、そのつながりをサポート。「私たちはあなたの生活するコミュニティーを愛していますよ」というメッセージを、真摯(しんし)な姿勢で届けている。

以下は、Anthoropologieのウェブサイトに掲げられた、ブランドとしてサポート体制を取っている分野のリストである。

アート:みんながアートを簡単に楽しめる環境をつくるオーガニゼーション(組織・機関)をサポート 子供&家族:明るい未来のため、健康的な食事や読書習慣を奨励するオーガニゼーションをサポート 動物:地域のアニマルシェルター(保健所)を通して、貰い手のない犬に愛する家族を見つける「Sit. Stay. Love」イベントを、年に1度実施 健康で幸せな地球:地域の農家や自然環境保護団体のサポートとともに、「Skip a bag」を実施。店舗での買い物の際に「袋はいらない」と言えば、教育プロジェクトに10セントを寄付 都市の再生:自分たちの住むコミュニティーを活性化させるためのプロジェクトをサポート

こうやってさまざまなコミュニティーとの交流を深めることで、Anthropologieは、顧客の日常生活にすんなりとけ込んでいるのである。

顧客に必要とされるコンテンツ作り

ブランドとして最高級の成功とは、顧客から求められる存在になることではないだろうか。

Anthropologieは、オンライン・オフラインの両方において、ファンにアイデアとインスピレーションを与え続けることで、その課題を見事にクリアしている。コミュニティーと連結することで、「顧客のライフスタイルをより豊かで輝くものにしたい」というブランドのメッセージを、しっかりと届けている。

コンテンツマーケティング成功のカギを握る、顧客に役立つ情報の提供と商品のプロモーションとのバランス。これを見事に調節しているこのブランドの姿勢は、見習うべきポイントがたくさんある。

ぜひ、本日紹介した内容をもとに、自社のマーケティングに活かしてほしい。

参考元: Anthropologie: A Master in Fashion and Content Marketing Anthoropologie Anthropologie’s fabulous approach to content marketing 15 Brands That Rock At Content Marketing To Moms The Everygirl DIY Floral Event at Anthropologie

関連記事: アメリカ「デニーズ」に学ぶSNSによるブランディング成功の秘訣 カスタマーセントリック(顧客中心主義)とソーシャルメディア活用で急成長!トリーバーチ(Tory Burch)の事例 あっという間に1000万ビュー獲得!短いけれど「盛りだくさん」なフリスキーの新作動画 ブランド哲学にこだわったコンテンツ作成を見習おう!スポーツウェアのブランド、ローナ・ジェーン(Lorna Jane)の事例