意外なものがネタになる!低予算でも注目を集めるアンビエント広告事例【ネスレ・Gerard’s】

コンテンツマーケティング
「人が思わず立ち止まってしまうような、面白いプロモーションをやってみたい。でも、お金はないから低予算で!」
そんな欲張りな悩みを持っているなら、アンビエント広告を利用してみてはいかがだろうか。「環境化された」という意味のアンビエント(Ambient)広告は、街中に溢れている既存のものを、メディアとして活用する広告手法だ。
従来の広告よりも低予算で実現でき、アイデア次第では、大きな注目を集めることもできる。その事例をご紹介したい。
雪の日に、突如として現れたミントキャンディ
まずは、ネスレが、ミント味のキャンディ「POLO」を訴求するために展開した広告事例をご紹介したい。
バックに収めやすいようスティック状に包装され、口に入れた瞬間に、清涼感の広がるキャンディだ。海外のスーパーでは、レジ横に並ぶ定番商品となっているほか、かつては、日本で販売されていたこともあるので、知っている人も多いのではないだろうか。
同社が、この広告のメディアとして選んだのは、なんと雪だ。百聞は一見にしかず。詳しく説明する前に、写真をご覧いただきたい。
出典:This is not ADVERTISING/Polo – Snow Stamp
最初の写真を見て、「あぁ、あのキャンディか」と思った人もいるのではないだろうか。
誰が見ても、それとわかるビジュアルを、雪を利用して街中に配置してしまったアイデアは、見事というほかない。雪を利用することで、ミントキャンディの清涼感も、うまく表現されている。
この広告表現は、長く残ることはないが、ゴミなどを出す心配がないのも素晴らしいところ。さらに、雪をプレスするためのキャンディ型と、少しの人手さえあれば、どこでも制作(?)することができるので、費用もほとんどかからない。
見る人も、制作側も、環境も、みんながハッピーになれる好事例と言えるだろう。
紫外線からのダメージに、思わず納得してしまう
次にご紹介するのは、ベルギーにある化粧品ブランドGerard’sが、日焼け止めクリームの訴求に使った広告事例だ。
日焼け止めクリームを日常的に使用している人は、肌を白く保つこと以外に、シミの原因になる紫外線からのダメージにも敏感なはず。こう考えた同社は、下の写真のようなアンビエント広告を打ち出した。
出典:GUTE WERBUNG/Gerard’s: The Sun Damages
商品写真の下にあるのは、なんと選挙ポスターだ。
選挙が終わった後も、そのまま何ヶ月も放置されたポスターは、すでに紫外線にやられて、候補者の顔が変色してしまっている。同社は、このポスターの上に、枠状に切り抜かれた広告を貼付けることで、「紫外線から肌を守りましょう」というメッセージを伝えているのだ。
日焼け止めクリームを使わずに外を出歩いていたら、あなたの肌もこんな風にダメージを受けてしまうかもしれない。この「ダメージ」を、誰もが納得できる形で、ビジュアル化することに成功した事例だ。
低予算で、しかも面白い広告が実現できる
新聞やテレビなど従来のメディアを利用した広告は、注目度こそ高いものの、どうしても費用がかかってしまうというデメリットがある。消費者もこうした広告には慣れているから、よほど優れたアイデアでないと、注目されるのは難しいだろう。
それに比べてアンビエント広告は、誰も広告になるとは思わないようなものを活用するため、それだけで意外性があり、「ありきたりな」広告にはなりにくい。
アイデア次第では、広告手法そのものがメディアに取り上げられたり、SNSなどを通して、バズを引き起こしたりすることも期待できる。
「低予算で、しかも面白い」が実現できるアンビエント広告。あなたの会社がもっと注目されるために、ぜひ活用してみてはいかがだろうか。
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