話題騒然!!囚人による食事デリバリーサービスでバズを生み出したスペインの放送局のキャンペーンとは?

デジタルマーケティング

「インパクトのあるプロモーションで、話題づくりを狙いたい」。こんなふうに考えている企業担当者は、少なくないだろう。

見る人をあっと驚かせるプロモーションができれば、さまざまなメディアで取り上げられたり、SNSなどを通して、バズを引き起こしたりするなどの効果が期待できる。キャンペーンを成功させるうえで、見る人を脅かせるインパクトは欠かせない。

今回は、そんなインパクトを、信じられない方法で実現したキャンペーンを見つけたのでご紹介したい。一度体験したら忘れられない、誰もが、「え? 何それ?」と驚くこと必至の好事例だ。

ドアを開けると警察官。それと……手錠をされた囚人!?

毎日忙しく働く人にとって、食事のデリバリーは、ありがたいサービスだ。仕事に追われて他のことに頭が回らないときでも、電話1本で、希望の場所まで食事を届けてくれる。これほど、ありがたいことはないだろう。

しかし、その食事を届けてくれるのが、手錠をされたままの囚人だったら……?

そんな信じられないデリバリーサービスを実施したのが、スペインのテレビ放送局「la Sexta」だ。と言っても、テレビ局が飲食業を始めたわけではない。

刑務所を舞台としたアメリカの人気ドラマ、「ALCATRAZ(アルカトラズ)」をスペインで放送する際に、プロモーションとして、「囚人が刑務所の食事をデリバリーするサービス」を実現させてしまったのだ。

こう聞くと、まず気になるのは、デリバリーされる食事の内容だ。一例を、下の写真でご覧いただきたい。

スペイン, 放送局,キャンペーン,囚人,デリバリー,バズ,ALCATRAZ出典:This is not ADVERTISING/Leo Burnett Iberia for laSexta – Alcatraz Delivery

メニューは、ピューレ状のじゃがいも・グリーンピース・ソーセージ。これに、固くなったパンと、半分に切っただけのりんごがついてくる。

お世辞にも、美味しそうには見えない。ちなみに、食事の内容は日替わりということになっているようだが、メニューを見ても、毎日同じものしか書かれていない。じゃがいも・グリーンピース・ソーセージだ。

これをアルミトレイに乱暴に盛りつけ、適当に宅配ボックスに入れたら、準備は完了。護送車のようなバンに積み込まれ、配達される。

スペイン, 放送局,キャンペーン,囚人,デリバリー,バズ,ALCATRAZ出典:YoNoVeoTele/De la carcel a tu mesa – Alcatraz Delivery

食事を顧客のもとに届けるのも、もちろん囚人の役目だ。

チャイムが鳴り、ドアを開けると、そこにはオレンジの囚人服を着た人相の悪い男が立っている。安全のためか、警官まで同行するという徹底ぶり。「ほらよ」と、乱暴に宅配ボックスを手渡し、あっけにとられている顧客を残して2人は帰っていくのだ。

スペイン, 放送局,キャンペーン,囚人,デリバリー,バズ,ALCATRAZ出典:Behance/laSexta // Alcatraz Delivery

デリバリー・オーダーは、2週間で1500件

このデリバリーサービスは、全て囚人によって運営されている。料理をするのも、それを届けるのも、さらには電話で注文を受けるのも、全て囚人なのだ。

顧客とのやり取りは、例えばこんな言葉で始まる。

Alcatraz delivery, what the fxxx you want? (アルカトラズ・デリバリーだ。何が欲しいんだ?)

日本語訳は少しマイルドにしてみたが、それでもガラがいいとは言えない。敬語やサービスとは、無縁の世界のようだ。こんな状況だから、さぞかしクレームが多いだろうと思っていたら、カスタマーセンターで苦情の対応をするのも、やはり囚人なのだ!

例えば、「届いた料理が冷たくなっている」というクレームの電話をかけた顧客は、以下のように対応されることになる。

I bet you don't have the balls to come here and say it to my face, bitch. (料理が冷たいだと? 賭けてもいいけど、オレの前に来て、そんなことを言う度胸はないだろうよ)

Alcatraz Delivery Prison food delivery service

https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=46H4VNgJkF0

このきわどいプロモーションは、すぐにメディアで取り上げられ、大きな話題になった。

サービスを始めた最初の2週間で、オーダーは1500件を超え、テレビ番組の生放送中にデリバリーをするという試みまで行われた。さらに、影響力のあるジャーナリストやブロガーには、無料で食事がデリバリーされ、街頭ポスターやチラシなどでも宣伝を行った。

その結果、同時期に放映されたドラマは最高の視聴率を獲得し、480万人がこのドラマを見たという。

型破りなキャンペーンが、大きなインパクトになる

もちろん、このキャンペーンが話題だけでなく、賛否両論をも巻き起こしたことは想像に難くない。

日本で同じようなことができるかと言われれば、かなり難しいだろう。しかし、さまざまなメディアに取り上げられ、高視聴率を獲得した勝因のひとつが、このキャンペーンの「きわどさ」にあったことも、紛れもない事実だ。

見る人に驚きとインパクトを与えるためには、こうした型破りなキャンペーンを行うのもひとつの方法かもしれない。「とにかくインパクトを!」と考えている担当者は、奇想天外な発想でのキャンペーンを、試してみてはいかがだろうか。

参考元: ALCATRAZ DELIVERY Leo Burnett Iberia for laSexta – Alcatraz Delivery De la carcel a tu mesa – Alcatraz Delivery

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