ad:tech tokyo [9/18] Amazonによる成功事例紹介など5セッションまとめ

コンテンツマーケティング
イノーバでは初出展となったad:tech tokyoは大盛況のうちに終了しました。展示ブースは終日熱心に説明を聞く方が途切れず、コンテンツマーケティングに対する熱い期待に驚いた2日間でした。ご来場くださった方に厚く御礼申し上げます。
立ち見多数の満員となったイノーバセッションも含め、ad:tech tokyo 2日目の様子をお伝えします。
◆KEYNOTE1
「リアルタイムの瞬間を捉えて、マーケティングインパクトに繋げる」
Melissa Barnes (Twitter Inc. Head of Global Brands)
【Twitter 4つのモーメント】
- Everyday : 日常生活をきっかけにブランドとユーザの接点を作る
- Campaign : 広告キャンペーンで認知を広める
- Reactive : ブランドとユーザがコミュニケーションの機会を持つことで関係を深める
- Live : スポーツなどのイベントを通じてブランドとユーザの関係を育てる
ユーザにとって重要な瞬間(モーメント)は「毎日」「頻繁に」起きている。
そのモーメントを深く理解することによって、ブランドとユーザはより関係性を深めることができる。
◆KEYNOTE2
台頭するプログラマティックメディア~メディアの未来~
Brian O’Kelley (AppNexus)
日本のアドテク業界は飽和状態で新規企業が参入する余地がない? 答えはノー。イノベーションがあるところには必ず新規参入で成功する可能性があり、日本とイギリスの業界マップを比較してみるといずれも1年で30社は企業の入れ替わっていることがわかる。
【ブライアンが予想する未来】
- すべてがモバイルから始まる
- 次の大きなイノベーションは先進国以外から台頭する
- 劇的な革新がおこる
Googleなど既存の大手はその影響を受けないように自社が革新を起こす努力を怠らない - コモディティ化
◆KEYNOTE3
気づきからお届けまで、効果的なeコマースマーケティングとは
Amazon : Lisa Utzschneider, 塚本信二
日産自動車(株): 菅野亜希子
【紹介事例】
1. SONY (4Kテレビ)
目的:ブランド認知向上・商品の理解促進・購入促進
・カスタマーレビューの重要性
・ユーザは購入前に平均11本のカスタマーレビューを読んでいる
2. NIVEA (フランス)
目的:新商品の初回購入促進
・あわせてオンラインストアを初開設
・クロスデバイスキャンペーンを展開
クロスデバイスで接触したユーザはシングルデバイスのみのユーザより購入率が6倍(?)
・ハロー効果も見られ、キャンペーンによってブランド全体の売上が30%増加した
3. PEPSI (野菜ジュース)
目的:新商品の認知とブランド強化
・Amazon Fresh配達トラックにラッピング広告
・Amazonロッカー125カ所(多くはセブンイレブンに設置されている)にラッピング広告
同時にクーポンを配布し、O2O施策を実施した
4. 日産 (日本での事例)
目的:減少傾向にあるディーラーへの来店対策
・ブランド認知→商品理解→ディーラー来店
・Amazon内で自動車の色や装備をカスタマイズシミュレーションできるリッチコンテンツを提供
・目標の4倍の売上を達成
◇イノーバ スポンサードプレゼンテーション
「日本は5年遅れてる!?コンテンツマーケティングの『次』を考える」
【登壇者】
・今村智弥 (ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ株式会社)
・田中洋 (中央大学大学院戦略研究科教授)
・宗像淳 (株式会社イノーバ 代表取締役社長)
【ソニー、コンテンツマーケティング導入の背景】
元々ソニーが自社用に開発したセキュリティソリューションを外部企業にも提供している。ソニーはtoCのイメージが強く、BtoBサービスがあることを認知されていないのが課題だった。
【なぜコンテンツマーケティングを実施する必要があるのか?】
ソニー:しばらく先にIoT時代が到来した時に「IoTの情報発信に早くから取組んでいた企業」として先取りするため
イノーバ:ベンチャーなどの革新的な商品は顕在化したニーズが対応したリスティングキーワードがないことが多い
田中:BtoBの細かいニーズにはコンテンツマーケティングが向いている
【イノーバの考えるコンテンツマーケティングは他社とどう違うのか?】
イノーバ:オンラインにコンテンツがあふれ、ユーザに従来型の広告を見てもらうことが難しい。ユーザを深く理解したコミュニケーション設計が必要。従来、出版編集がやってきた「雑誌作り」を、各企業が取組んでいく時代になってきている
ソニー:目標設定などのコンサルティング・コンテンツ設計→実際のコンテンツ制作→システム(Cloud CMO)、コンテンツマーケティングに必要な要素がワンステップで提供してもらえるのが良い。設計がしっかりしているので効果測定・PDCAを回しやすい
【まとめ】
コンテンツマーケティングにはSEO・集客力向上の効果があるが、本質的に重要なのは、コンテンツを制作する過程で、お客様の課題や視点に立ち深く考える部分。顧客をより理解し自社の強みやその伝え方をブラッシュアップするため、多面的に企業とユーザの良い関係を育成する効果がある。
ソニーデジタルネットワークアプリケーションズ株式会社
運営オウンドメディア「ソフトウェアセキュリティの気になる話」
http://securityblog.sonydna.com/
◆A-9 ソーシャルメディアセッション
「ソーシャルメディアの活用最新潮流 (各企業のソーシャルメディアの活用方法)」
【登壇者】
・茂呂譲治 (博報堂, モデレータ)
・ブランドン・ヒル (ビートラックス)
・池田紀行 (トライバルメディアハウス)
・ラジー・トーマス (Sprinklr)
・津下本耕太郎 (アライドアーキテクツ)
【ソーシャルメディアマーケティングはブームで終わるのか?】
ソーシャル戦略とは、マーケティングのみでなく、広報・採用・カスタマーサポートなど既存の企業活動をソーシャル化すること。
- バスキャンペーン
- Always On型の公式アカウント
- ソーシャルログイン
- ソーシャルリスニング
- ソーシャルCRM, アクティブサポート
- 企業とユーザの共創 (Co Creation)
これからは3, 5, 6の取り組みが増えていく。
【企業としてユーザとどう向き合うか?】
日本のソーシャルメディアマーケティングは認知向上・新規顧客獲得を向き過ぎている。スマートフォンの普及でユーザの日常生活に広くタッチポイントができる時代には、既存顧客のCRMがより重要になってくる。ユーザとの関係(=ブランド)は後から一度にお金で買うことが不可能であり、未来を見据えて取組んでいく企業が3年先5年先に大きな成果を得ることになる。
いかがでしたでしょうか。
今回のアドテックは、多数のお客様とお話しし、最新マーケティングに触れた、イノーバにとってかけがえのない2日間になりました。今後もイノーバは、広くコンテンツマーケティングの情報・サービス提供に取り組んでいきますので、最新情報を知りたい方はぜひメルマガにご登録ください!
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