「マーケティング再創造」とは?Adobeサミット2014から考えるデジタルマーケティングのトレンド

デジタルマーケティング

毎年恒例のデジタルマーケティングカンファレンス「Adobe Digital Marketing Summit 2014」が、3月25日に米国ユタ州ソルトレイクシティで開催された。参加者は7000人を超えたという。

今年のキーメッセージは「マーケティング再創造」。技術的なサービス・製品についての詳しい内容は、すでにAdobe(アドビ)のHP及び主要なITメディアで取り上げられているので、そちらを参考にしてもらいたい。この記事では、テクノロジーによって実現されるコンタクトポイント(顧客接点)を紹介しよう。

消費者が期待するシナリオとは?

2009年にオムニチュアを買収し、テクノロジー寄りの企業から総合的なマーケティング支援企業にシフトしているAdobe。シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーのブラッド・レンチャー氏は、消費者が期待する購買やサービスのシチュエーションを実現するために、バックエンドシステムの再編が重要な課題となると語った。

では、消費者が期待する購買やサービスのシチュエーションとは? 例えば、以下などが考えられる。

○店内に欲しい商品があったら、レジに並ばずにアプリを開いて写真に撮ると、その商品が次の日には自宅に届けられる。 ○家族や友人と夕食のお勘定を割り勘にしたい。それぞれのスマートフォンで、スマートに支払えるようになる。 ○ホテル利用の際は、スマートフォンで事前に部屋番号を受信してチェックインする。フロントでチェックインする必要がないので直接部屋に向かい、スマートフォンでロックを解除する。

「リアルタイム」が鍵を握る

これらのシナリオを実現するため必要なことは、顧客対応やアプリの問題だけではなく、企業内に点在している顧客の情報をシームレスに統合し、すべての関係者がその顧客情報を必要な時に利用できる一元化されたプラットフォームを持つことだ、とレンチャー氏は述べている。

そこで重要なキーワードは「リアルタイム」であることだ。まさにデジタルマーケティングの「Right Message to Right Person at Right Time」(正しいタイミングで、正しい対象に、正しいメッセージを)が技術によって実現されつつある。

オンラインとオフラインの統合、オムニチャネルで豊かなカスタマーエクスペリエンスが可能に

これからのマーケティングでは、欲しい情報がリアルタイムで提示される。オンラインとオフラインの顧客情報は統合され、データとして蓄積される。

このデータは異なるチャネルで利用する際に共有され、豊かなカスタマーエクスペリエンスを可能にする。また、すべてのコンタクトポイントで一貫したメッセージを伝えることができるため、ブランドエンゲージメントにも貢献する。「オムニチャネル」が拓く未来がそこにある。

「マーケティング再創造」とは?

では、今回のキーメッセージである「マーケティング再創造」とは、どのような意味なのか。新しいテクノロジーは重要であるが、あくまでも顧客の要望を実現するための手段であり、そこには企業中心のマーケティングの在り方ではなく、顧客中心のマーケティングを再定義しようという意味が込められている。

1980年代以降はブランド戦略がマーケティングの1つの大きなテーマであった。しかし、これからは「データを駆使した顧客中心のマーケティング」が主流になっていくのだろう。2014年のサミットは包括的なマーケティングの方向性を示唆する興味深い内容だった。

参考元: 2014 Adobe Summit Insights Ecommerce Enters the Marketing Cloud: Insights from Adobe Summit 2014 アドビ、グローバルのデジタルマーケティング カンファレンスAdobe Digital Marketing Summit 2014を開幕、テーマはマーケティング再創造

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