見込み顧客から問い合わせを創出するBtoBサイトの設計方法とは?

BtoBマーケティング

BtoB企業であれば多くの企業が持っている、Webサイト。しかしサイトを持っているだけで、そのあるべき作り方や必要なコンテンツをしっかり知っている人は少ないのではないでしょうか?

イノーバでは、自社でCMS開発を手掛け、マーケティングに特化したサイト制作を通して多くのBtoB企業様をご支援する中で、「BtoBサイトに必要な要素とは?」ということを社員や社長自ら調査し考えてきました。

結論から言うと、BtoBのサイト作りにはがあります。

「BtoBサイトの型」についてはまだ日本ではあまり情報がまとまったものが出ていませんが、ウェブマーケティングが進んでいるアメリカでは調査データも多数まとめられています。サイト分析で著名なノーマン・ニールセン(Nroman Nielsen)は、「ウェブサイトのユーザビリティデザインに関する188のガイドライン」という419ページにもわたる資料の中で、BtoBサイトのデザインで気を付けるべき項目を(188点も)網羅しており、イノーバではBtoBサイト制作のバイブルとし、サイト制作に活用しています。

とはいえそうした分厚い資料を全て読み込むのも大変ですから、今回は、イノーバのBtoBサイトノウハウを8のエッセンスに絞ってお伝えします。この記事を読めば、BtoBサイトに必要な考え方、設計方法が身につくでしょう。


1.BtoBサイトの型とは?

BtoCのサイトとは違い、BtoBのサイトに必要なコンテンツはある程度型として決まっています。それは、BtoBの購買において顧客の購買プロセスがある程度明確だからです。

BtoBサイトの型について考えるのにはまず、BtoBの購買においてユーザーがどのような情報収集をしているか理解する必要があるでしょう。

サイト訪問者、特にまだニーズが顕在化していない潜在顧客がまず見るのは、多くの場合サイトのトップページではなく、ブログやサービス情報など下層ページであることが多いです。
一昔前であれば、トップページや情報の少ないページでも流入はある程度取れたのですが、現在はユーザは自分の欲しい情報が書いてある読み物ページに直接アクセスすることが多く、そこからの流入が大半となっています。Google検索のアルゴリズムもコンテンツ重視に切り替わってきています。

下層ページにランディングしたサイト訪問者は、自分の欲しい情報を探すためにトップページに遷移し、サービス一覧や他の情報を探します。


サイト訪問者起点で見た、Webサイト内での情報閲覧の流れを図に示すと以下のようになります。

①探している情報について検索した結果、ブログにランディングする
②トップページに遷移し、サービス情報等を探す
③事例等を閲覧し、自社に合ったソリューションであるかどうかを判断する
④会社概要を見て、信頼できそうな会社か判断する

サイト訪問者であるBtoBの購買担当者は、

●ブログ等の情報発信ページ
●サービス説明ページ
●事例
●会社概要
といった情報を求めていると言えるでしょう。

特に、BtoBサイトにおいて検討が進んだユーザーが見ている情報の上位3位は

1. サービス説明
2. 対応業種
3. 事例・ケーススタディ

であるといわれます。特に事例については後述しますが、BtoBの購買においては特にユーザーの購買を支える強いコンテンツです

関連記事:「購買行動モデル」の時代変化と今

2.デザインについて

サイト制作も請け負っていると、お客様によく聞かれるのが「どんなデザインにすればユーザーが離脱しないか?」ということです。

これも先に結論から言ってしまうと、BtoBサイトにおいてデザインは二の次です。
というのも、デザインは離脱要因にはなりにくいからです。

BtoBのサイトは、コンテンツファーストです。そのサイトに何が書いてあるのか、といった中身の方が数倍大事です。デザインの良さは、中身があって初めて成り立つのです。逆に中身がないサイトは、いくら見た目のデザインが良くてもユーザーをごまかすことはできません。

なので、「BtoBサイトの見た目のデザインはどうしたらいいか?」という質問には、イノーバは「必要十分なデザインであればよい」と答えています。

サイトを制作するときの予算配分は①コンテンツをリッチにすること、②論理的な情報設計、導線設計、③多くの人が目にするトップページくらいはデザインを施す、といった優先度で検討するといいでしょう。

イノーバにも頻繁に「サイトが何だかイケていない気がする」とご相談をいただきますが、「イケていないサイト」には3つのパターンに分類できます

1. デザインが古臭い
昔のPCに合わせた2カラム3カラムのデザインである
トップページが10年以上前から変わっていない等

2. 情報に辿り着きにくい
ユーザーが見たい情報に辿り着くのに、多くのアクションをしなければならない、多くのページを経ないと辿り着かない構造は、ユーザビリティの観点からはマイナスです。より少ないクリック数でスムーズに情報に辿り着けることも必要な要素です。

3. 必要な情報が欠けている
昔にサイトを作ったままの状態で更新しておらず、掲載されている情報が古くなっている状態。
たとえば商品・サービス情報に新商品・サービスが載っていない/もう提供していない商品・サービスが掲載されたままになっている等

ユーザーが「イケてない」と思う理由は見た目だけに限らず、②や③を始めとした「サイト設計」に起因するケースも散見されます。


3.サイト内の導線が重要

「情報に辿り着きにくい」という課題を取り上げましたが、ここでは”B2Bのサイト設計がどうあるべきか”を深堀りします。

サイト内の導線を設計する際は、
●下層ページに流入したユーザーがトップページに行きやすいこと
●トップページからユーザーが必要な情報のある下層ページにアクセスしやすいこと
を抑える必要があります。

上記を満たすには以下2点の設計が重要です。

1. グローバルナビゲーション
2. ファーストビューまでの情報設計

グローバルナビゲーション

ご存知の方も多いかもしれませんが、グローバルナビゲーションは、どこのページにいても見れるナビゲーションで、通常横方向のバーとしてページ上部に項目ごとに示されているか、左上/右上に折り畳み式でメニューとして表示されます。これがあることで、たとえばサービス情報を見た後のユーザーが次に会社のことを知りたいと会社概要を探したり、といった遷移がどのページにいても行えるようになります。

ファーストビューの情報設計

これは平たく言うと、「ユーザがページをスクロールしなくてもパッと見える上の方の範囲」に重要な情報を置く、ということです。
またこれもノーマンニールセンの研究ですが、アイトラッキングによるヒートマップを使った調査で、「ユーザーの視線はF型(上部と左側に集中)を示す」ということがわかっています。

出典:F-Shaped Pattern For Reading Web Content (original study)/Jacob Nielsen,2006

つまり、いくら伝えたい情報やバナーをページ下部においても、そもそも気付いてもらえていない、スクロールしてくれていない、という可能性もあるわけです。そうしたら、一番目の止まる上の方にCTAを設置したり、リンクの設置は左側を見ていても目に留まるようにする、等の施策が可能になります。

また、上記の二つより優先順位は下がりますが、ページ→ページ間のリンク=血の巡りを良くすることも取り組みやすい施策でしょう。

特にコンテンツマーケティングやSEOに取り組むとサイト上のコンテンツが多いと、一つ一つ関連のあるコンテンツをリンクしてあげることで、大きな成果を得られるケースがあります。


4.トップページ

イノーバでは、トップページにおいてブランディング重視で、抽象度の高いメッセージを載せること」はNGとしてお伝えしています。抽象度の高いメッセージとは、例えば「XXで世界を変える会社です」といった、自社を端的に説明できていないメッセージを指します。

トップページの一番上のバナーは、いうなればお店を訪問したお客様が最初に目にするお店のファーストビューです。

たとえばそこで訪問したお客様が「世界を変える」といったような抽象度の高いメッセージを目にすると「なんの会社か分からない」という不満を感じさせてしまい、離脱に至ってしまいます。

間違いないのは、自社事業に関連したメッセージと、CTAを設置することでしょう。

1. メッセージ
打ち出すメッセージは自社の事業を端的に紹介すること。また、世の中一般的に通じるキーワードを使うことをオススメします。

2. CTA
BtoBの購買担当者は日々忙しく、サイトを隅から隅まで見てくれるわけではありません。「まずは資料請求したい、電話で価格を聞きたい」といった緊急性のニーズに対応できるよう、ファーストビューにCTAを持ってくることは重要といえます。

5. 事例

BtoBサイトは導入事例の掲載が非常に重要です。

BtoBサイトは、お問い合わせCVにつながる確率が0.5~1%と、BtoCに比べて低い傾向があります。単価が高いのはもちろん、比較検討が慎重なのが理由でしょう。

そうした慎重に情報収集している購買担当者に対して、「自社のサービスはあなたにとって価値があるんですよ」とストレートに訴求できるのが導入事例のメリットです。

サービスのメリットやスペックを訴求してもなかなか伝わりませんが、購買担当者と同程度の業界や規模感の企業の事例があると、それは目を引きます。「競合のXXが成功しているのであれば、自分たちも取り組む価値があるのかもしれない」と印象づけることが可能です。

また、昨今のBtoBサイトでよく見られる導入した大手企業のロゴを並べる手法は、安心感を与える意味で良い施策でしょう。


6.ホワイトペーパー

先ほどBtoBサイトの問い合わせ転換率は低いという話をしましたが、とはいえ、検討度合いの低い情報収集層のリードを獲得することは可能です。それがホワイトペーパーです。

イノーバでは https://innova-jp.com/library#oyakudachi のページに50冊以上のホワイトペーパーを設置しているように、情報収集中の見込み顧客と早期に接点を持つことを重要なマーケティング施策として位置づけています。

サイト訪問者にとってお問い合わせと比べての心理的障壁が低く、気軽に行えるものですから、イノーバでは"お問い合わせ数"のおよそ5倍程度のコンバージョンを獲得しています。会社にとっては、ニーズが顕在しているお問い合わせだけでなく、潜在的ニーズへアプローチができるようになり、営業活動のレベルが上がるでしょう。

7. オウンドメディアの必要性

オウンドメディアにコンテンツを蓄積すると自然検索での流入が増えて行きます。広告は止めてしまうと、売上が落ちますが、オウンドメディアはストック効果があるので、広告と違って更新を止めてもアクセスが維持されます。過去の記事であっても、検索やSNS経由で読まれるからです。お問い合わせやホワイトペーパーDLといったコンバージョンを生むためには、流入の源泉が必要ですから、オウンドメディアの併設は非常に重要でしょう。

8. スマートフォン対応は最低限の身だしなみ

BtoBといえど、スマートフォンに対応したサイトにしていくことは必須です。Googleがスマホサイトを検索の評価に使うと公言しているように、SEOの観点で対応が必要なことはもちろん、オウンドメディアに蓄積したコンテンツへはスマートフォンでアクセスされることも少なくないからです。そうした背景から、スマートフォンでの可読性は必要要件となっています。

関連記事:「レスポンシブ・デザインとは?マルチデバイス時代に求められる企業サイト

まとめ

いかがでしたでしょうか。BtoBサイトの作り方には型があり、業界・業種を問わず、必要なコンテンツやデザインには共通項が存在します。

「購買担当者にとって見やすく、購買プロセスにおける必要な情報を獲得できるサイト」を構築することを意識しましょう。

実際にリニューアルなどで自社はどの部分を改善すべきか?とお悩みの方もいらっしゃると思います。「何から始めたらいいかわからない」「自社ですべて回せるリソースがない」という方は、まずはお気軽にイノーバまでご相談ください。

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