アメリカの学費支援系スタートアップ5選

経営・ビジネスハック

8月26日のこのブログで、アメリカの学費支援スタートアップについて、書かせていただいた。

それは、アメリカの大学の学費が年々高くなっている状況を見て、学費を援助するスタートアップが続々と誕生した、という内容であった。

以前、Paveというスタートアップを紹介させていただいたのだが、その他にも、もう少し詳しくお伝えしたかったスタートアップがあるので、今日は特集を組みたいと思う。

題して、「アメリカの学費支援スタートアップ5選」。それぞれ、工夫を凝らしたサービスを実施しているので、是非ご覧いただきたい。

1. Upstart

Upstartは、前回紹介したPaveと同じく、「学生の将来に賭ける方法」で学費をサポートするスタートアップだ。学費を援助してほしい学生と、学費の援助を申し出るサポーターを結びつけるサービスを実施している。

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出典:Upstart

そのサービスは、「将来、学生が収入を得るようになったら、一定期間、そのうちの数パーセントがサポーターに渡る」という仕組みになっている。

学生たちの今後10年間に渡る収入を、彼らの経歴などから推測し、投資家に伝える。そして、その収入額や学生の将来設計などを元に、投資家たちが、どの学生を支援するかなどを判断できるようになっているのだ。

学生のほうも、WEBサイト上で出身校や専攻などを入力すると、およそどのくらいの額を援助してもらえるかが分かる。

例えば、ハーバード大学でMBAを取得し、2015年に卒業すると、約38,500ドルの援助が得られるようだ。その際、「将来10年間、収入の3%がサポーターに渡る」ということも、分かるようになっている。このように、学生が検討をつけやすくなっているのが、このサービスの特徴である

2. Give College

「何も子供が大きくなってから慌てることはない。小さいうちからコツコツ教育費を貯めればいいではないか」という発想で学費支援サービスを始めたのが、Give Collegeだ。

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出典:Give College

Give Collegeでは、親が子供の将来の教育費を、友人などから少しずつ集める形で貯めていく。

子供の誕生日などに、現物のプレゼントではなく、少額の寄付をもらう仕組みになっている。それをコーディネートしているのがこのスタートアップだ。

「子供の将来の学費を貯めたい」と思った親は、まず、我が子の情報を同社WEBサイトに登録する。そして、そのことをSNSなどで友人や親戚に知らせ、子供への「ギフト」としての寄付金を募る。

そして、「成績表がオールA(優良)だったら、ギフト(寄付金)をもらう」など、誕生日などの記念日以外にも寄付を集められる設定ができるようになっている。そこが特徴である。

3. Gradsave

Gradsaveも、Give Collegeと同じく、子供の学費を、少しずつ貯めていく形のサービスである。

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出典:Gradsave

Give Collegeと異なるのは、サイトのトップページに、学費援助を受ける子供の写真と、いくら貯まったかが掲載されているというところだ。これにより、実際の支援の様子が伝わってくる。

そして、子供の誕生日や卒業式などの記念日には、Gradsaveがその子の親の友人や親戚などにメッセージを送り、思い出させてくれるという、ありがたいサービスである。

4. Campus Slice

親ばかりに頼ってはいけない。自分の学費は自分で集めるのだ。そこで、「自分で学費を集めたい」という学生に、「自分の教育基金」を作らせ、寄付を募るというサービスを行っているのが、Campus Sliceだ。

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出典:Campus Slice

学生は、将来設計や趣味などから自分のプロフィールを作り、それを元に寄付を集める。オンライン教育などの授業料も寄付してもらうことができる。貯まった寄付金は、大学の授業料の支払い期日が来た時に、Campus Sliceから学校に直接授業料として支払われる。便利な仕組みだ。

5. SoFi

同じ大学出身の先輩に、就職先を紹介してもらったことはないだろうか?同じキャンパスで学んだ後輩に親しみを感じ、親身になって相談に乗ってあげた人もいるだろう。Sofiは、そんな「同窓のよしみ」に目をつけたスタートアップだ。最後にこれを紹介したい。

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出典:SoFi

同社は、大学ごとに「Sofiローン」を設立。援助を受ける学生と同じ大学の出身者が、そこに投資できるようにした。そして、「Sofiローン」は普通の銀行などよりも低金利で、学生に学費を貸すのだ。

同社はまた、投資をした卒業生と学生が、コネクションを持てるようにしている。学生たちは、卒業生からキャリアアドバイスをもらったり、職を紹介してもらったりできるのだ。

このように、「同窓生の絆」を深めるサービスを行っているのが、このスタートアップの特徴である。

まとめ

いかがだっただろうか?

このようにアメリカでは今続々と学費支援スタートアップが立ち上がっている。それだけ「意欲はあるのに学費の工面が難しい」学生が多い、ということだろう。

日本でも近年学費が吊り上がってきており、学費支援のニーズは高まっているのではないだろうか?

すでにStudygiftなどの学費支援サービスが日本で立ち上がっているが、学生の状況に合わせた多種多様なサービスが立ち上がっていって欲しい。

また、この分野で起業を考えている人にとって、今回の記事が有益なヒントとなっていれば幸いである。社会的意義も大きく、マーケット的にも伸びていきそうなこの分野に、ぜひとも果敢にチャレンジしていって欲しい。

参考元:Can’t afford college tuition? These startups can help
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