マーケティングオートメーションの機能を理解する

マーケティングオートメーション

市場の変化や消費者購買行動の多様化に伴って、ここ数年で日本国内のBtoB領域において、マーケティングへの取り組みの重要性が強く認識されるようになりました。

BtoBマーケティングを効率よく実践していくうえでは、マーケティングオートメーションのためのシステムの導入が欠かせません。この記事ではマーケティングオートメーションツールの導入を検討されている方に向けて、マーケティングオートメーションの概要、およびマーケティングオートメーションの機能について解説します。

改めて、マーケティングオートメーションとは

マーケティングオートメーションは、マーケティングにおける一連のプロセスを自動化し、最適化するためのツールです。米国では2000年代初期から普及しはじめ、日本でもここ数年の間に急速に認知度が高まりつつあります。

マーケティングオートメーションは、もともとは主にBtoBマーケットの領域において発展してきたツールで、デマンドジェネレーションの一連の流れの自動化・最適化を目的として用いられてきました。
デマンドジェネレーションとは、BtoB、すなわち法人営業を展開するうえで、営業マンの活動の源泉となる良質な見込み顧客のリストを作り出すための一連の取り組みです。リードの創出(リードジェネレーション)、リードの育成(リードナーチャリング)、リードの絞り込み(リードクオリフィケーション)という3つのフェーズに分けてさまざまな活動を展開します。マーケティングオートメーションは、このデマンドジェネレーションにおけるもろもろの活動をサポートするためのツールだということができるでしょう。

マーケティングオートメーションツールの機能

前述のとおりマーケティングオートメーションはリードジェネレーションからリードクオリフィケーションまでの一連の活動を支援するためのツールで、各フェーズで行うさまざまな活動を効率的に進めるための複数の機能から成り立っています。

ここでは、いわゆるマーケティングオートメーションツールにどのような機能が含まれるのかを具体的に見ていきましょう。

リード管理機能

獲得したリード(見込み客)の情報を管理するためのデータベース機能です。
マーケティングオートメーションツール内で管理されるさまざまなやり取りの履歴はもとより、Web上での行動履歴などをあわせて紐付けてリードの状態を可視化したり、セグメンテーションを行ったりする仕組みを持っているのが普通です。
マーケティングオートメーションツールの心臓部とも言える重要な機能で、デマンドジェネレーションにおける全てのフェーズを通じて使用されます。

なお、BtoBのリード管理においては「名寄せ」が非常に重要で、リードとしてデータベースに登録する前に名寄せによって同一企業/人物の重複を排除するという作業が必要となります。

フォーム作成

Webサイトは今やBtoBのリード獲得ソースとして欠かせないものとなっています。マーケティングオートメーションツールでも、Webサイトからの問い合わせや資料請求をトリガーとして見込み顧客を獲得するための問い合わせフォームなど作成する機能をサポートしているものが少なくありません。
フォームやランディングページ自体は、外部CMSやフォームASPなどを使用して作成されるケースもありますが、ツール付属の機能を利用することで、獲得したリードを自動的にマーケティングオートメーションのツールに取り込むようなことが可能となります(※1)。

また、マーケティングオートメーションツールと連動し、リードのセグメントに応じて動的にコンテンツを出し分けるような機能があれば、後述するリードナーチャリングのフェーズでも活用することができます。
※1:外部CMSなどで作成したフォームに専用のスクリプトを埋め込むことで、自動化を実現するタイプの製品もあります。

展示会/セミナー運営管理

BtoBのリード獲得ソースとして、展示会やセミナーは依然として重要な立ち位置を占めています。展示会/セミナー運営管理機能はこうした場面における告知や集客をサポートする機能で、展示会ごとにコード番号を振ってキャンペーンと紐付けたり、蓄積された見込み客データ中から招待状送付先リストを抽出したりします。

名刺データ管理

展示会やセミナーで収集した名刺、あるいは営業マンの机の引き出しに眠っている名刺などをスキャンし、データベースに登録するための機能です。最近はスマホアプリと連動した便利な名刺管理ツールがいろいろとリリースされていますが、マーケティングオートメーションツールに統合されたものを使用することで、名刺の取り込みから専用データベースへの取り込みまでを自動化することができます。

広告管理

自社のWebサイトへの集客を目的としたリスティング広告などの出稿を管理する機能です。
昨今では、DMPやAIなどの技術をマーケティングオートメーションと連携させて、広告出稿を最適化するようなツールも登場しています。メールマーケティング管理

リードナーチャリングのフェーズでは、獲得したリードに対してメールニュースなどを配信することで、関係性を深めたり、リードの熟成度を測ったりといった活動を展開します。
メールマーケティング管理機能はそうした活動を支援するもので、リードのセグメンテーション、セグメント別のメール配信、配信後の成果レポーティングなどを行います。

コンタクト管理

Webサイトやコールセンターなどからの問合せをリード情報と紐付けて管理する機能です。
最近ではBtoCのみならずBtoBの世界でもオムニチャネル化が進みつつあり、さまざまなチャネルでのコンタクトを複合的に管理する仕組みが求められています。

ソーシャルメディア管理

ソーシャルメディアはBtoB領域においても重要なチャネルとなってきています。
この機能では、ソーシャルメディアに情報を投稿したり、ソーシャルメディア上でのリードとのやりとりをリード情報と紐付けて管理したりします。

キャンペーン管理

新規獲得、休眠顧客の掘り起こし、販促といったさまざまなマーケティング・キャンペーンを管理し、実施時の進捗状況や成果などを可視化するための機能です。

スコアリング機能

デマンドジェネレーションの最終的な目的は、営業チームに手渡すための「質の良いリードリスト」を作成することにあるといえます。このために用いられるのが、スコアリング機能です。

スコアリング機能では、リードの行動履歴に点数をつけて管理し、ある時点におけるリードの成熟度などを可視化することができます。スコアリングの手法はさまざまですが、たとえば、配信したメールのURLをクリックしたら1点加算、リンク先のページから資料請求をしたら1点加算、あるセミナーに参加したら1点加算……というように、リードの好ましい行動に対して点数をつけていくようなやり方があります。
こうしてスコア付けをしたうえで、一定の点数に達したリードを抽出します。

自社の目的・状況に合ったツール選定を!

以上、マーケティングオートメーションツールの機能についてご説明しましたが、実際には、全てのマーケティングオートメーションツールに、ここでご紹介した全ての機能が含まれているわけではありません。

リード管理機能は充実しているもののメールマーケティング機能が弱い、というツールもありますし、広告配信、ソーシャルメディアといった特定の部分の機能を特に強化したものも見られます。

マーケティングオートメーションの導入にあたっては、自社の目的と状況をあらかじめ明確にしたうえで、最適なものを選定することが何よりも重要です。

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