ブランドカラーはどう決める?ターゲットの色覚と各社のイメージ戦略

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若者たちの目に映る空の色は、中高年人が見ているよりも、より青く感じられています。

これは、比喩ではなく、色覚の違いの話です。

色の見え方は、年代や性別、人種や生まれた時代によって異なります。マーケティングにおいてもターゲットの色覚や好みにあわせたイメージ戦略が大切。ここでは色覚の基礎知識と各企業のイメージ戦略を探ってみましょう。

年齢によって異なる色覚

色の認識は個人差が大きいですが、年齢、性別、生まれた国や時代など、先天的、後天的な要素からくる傾向は存在します。

まず、年齢によって認識している色は異なるとされています。若い人のほうが色をハッキリと認識でき、歳を重ねるごとに、だんだん色の認識が薄くなります。

ときどき、頭を紫色に染めているおばあさんがいますが、これも年齢による色覚の変化からきています。日本人の白髪は少し黄ばみを帯びており、そのままでは綺麗な白髪に見えません。そこで、反対色である紫色を入れて艶を出しています。

しかし、歳をとると色素が薄くなるので、知らずに濃い紫で染められてしまうことがあるそうです。
濃い紫になっていても違和感を覚えることがなく、自然な色だと思いそのままでいる人がいるのです。

このように年齢によって色の見え方は変わります。10代や20代は、青は青、赤は赤など、ハッキリとした、鮮やかな色を好む傾向があります。色をしっかり認識できるからこそ、そのままの原色でも美しいと感じられるのでしょう。

30代の人は、モノトーンや強い色、パキっとした色を好む傾向があります。「カラス族」と呼ばれる黒い服を着た集団も流行りましたが、そのような時代背景も関係あるのかもしれません。

40代〜60代の人は、発色のよい色を好む傾向があります。バブル期にまぶしい色、鮮やかな色が街にあふれていた影響かもしれません。

50代60代になると、くすんだ色、紫や茶色が入っている緑(うぐいす色)を好む傾向があります。

性別による色覚の違い

男性がシンプルなものを好み、女性が派手なものを好む傾向があるのも、色覚の違いが一因です。

女性は男性よりもより多くの色を認識する傾向があります。そのため、女性向けの商品は、色や配色の意味合いにより多くの配慮する必要があります。逆に、男性向けの商品は、色による訴求よりもその他の要素でイメージを伝えるのが有効です。

各企業の広告イメージ戦略は?

シックな色調の『スーツのAOKI』

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スーツのAOKI

「スーツのAOKI」は、男性向けのビジネススーツ、小物を取り扱っています。ターゲットは10代後半〜20代の男性です。青やモノトーンに色味がしぼられ、シンプルです。清潔感を感じさせ、スーツの黒を強調してスマートな見せ方をしています。

鮮やかでカラフルな『ルミネ』の広告

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LUMINE・わたしらしくをあたらしく

ルミネのターゲットは20代から30代の女性です。先述のとおり、女性はより多くの色を認識する傾向があります。ルミネの広告は、多くの色が使われており、決まったイメージカラーはありませんが、鮮やかな色を基調とし、陰影や彩度のゆらぎが豊かな色合いを醸し出しています。

モノトーンと原色のコントラスト、『H&M』

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H&M JP

H&M(エイチ・アンド・エム)は、10代後半から20代の男女がターゲットです。白い背景にくっきりしたモノトーンや原色系の強い色の服をまとったモデルのシルエットが浮かび上がる構図が印象的です。

万人に受入れられやすいモノトーンの『ソフトバンク』、『Apple』

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ソフトバンク

ソフトバンクやAppleは、白を基調としたシンプルなイメージを出しています。

ソフトバンクにしてもAppleにしても、ターゲット層がそれほど明確に設定されているわけではありません。記号としてのデザインをするよりも、間口を広げ、誰にでも受け入れられる色を使っています。

ターゲットを意識したイメージ戦略でマーケティングを加速する

企業や商品のブランディングにおいて、色は大きな要素であり、好みで決められるものではありません。ターゲットを決め、彼らの年齢、育った時代背景を理解しつつ、効果的な色を探してみましょう。