100年前の成功事例から学ぶ「心をつかむ」コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティング

こんにちは、マーケティング部のリサです!

今回は、19世紀のコンテンツマーケティング事例をご紹介します。

日本でもコンテンツマーケティングという言葉は広く知られていますが、コンテンツマーケティングを「新しい手法」だと思っていませんか? 実は、コンテンツマーケティングは人間が物を初めて売ろうとした時から実践されていたものなのです。

私がコンテンツマーケティングを学び始めたのは今から3~4年前。いろいろな資料を読みましたが、コンテンツマーケティングの意味・魅力をよくわかりませんでした。ある時、CMI (Content Marketing Institute:コンテンツマーケティング協会)の設立者であるJoe PulizziとRobert Roseのコンテンツに出会いました。彼らは正確かつ新しいコンテンツマーケティングの方法を教えており、「This Old Marketing」という個性たっぷりのPodcastなど、とてもユニークな面白いコンテンツを出しています。彼らのおかげで、コンテンツマーケティングに対する興味や知識がドンドン深まり、今ではコンテンツマーケティングが大好きです。

なぜこの話をするかというと、今回の記事では、つい最近CMIが公開したコンテンツマーケティングについての世界初ドキュメンタリー動画やそのなかに出ている事例を紹介させていただきたいからです!

The story of content – Rise of the new marketing(コンテンツのストーリー ・ 新しいマーケティングの始まり)というタイトルの動画のミッションはかなり野心的です。コンテンツマーケティングが人間にもっともあっているマーケティングの仕方だということを証明しようとしているからです。そのために、『Youtility』の著者Jay Baerなど有名なマーケターの声、また様々な事例を利用し、コンテンツマーケティングの昔、現在、またその未来を描いています。

今日は「The story of content – Rise of the new marketing」で紹介された事例のなかから、100年以上前に実践されたコンテンツマーケティングの成功事例をご紹介します!

農業専門誌を発行してユーザーの心を掴んだJohn Deere社

John Deere社はコンテンツマーケティングの一番古い成功事例として有名でよく取り上げられています。1864年に設立されたJohn Deere社は、農耕用トラクターで世界のトップシェアを誇っています。ターゲットである農家の注目を集めて信頼を得るために、彼らは1895年に農業についてのノウハウや役立つ情報を掲載した農業専門誌「The Furrow」を創刊しました。面白いのは、創刊時の内容も会社についての情報ではなく、ユーザーにとって価値のあるコンテンツだったことです。

「The Furrow」は現在も発行され、40カ国以上のさまざまな言語で発信されています。

石鹸を売るためにラジオドラマを配信したProcter&Gamble

石鹸を売るためにあなたなら何をしますか? どんなブランド戦略を立てますか?

石鹸、洗剤、衛生用品など世界最大の一般消費財メーカーである P&Gは、1940〜1950年代に普及したテレビやラジオに注目しました。

ターゲットである主婦層がエンターテイメント性のある楽しいコンテンツを求めていることを独自にリサーチし、主婦層のニーズや悩みに合わせたストーリー性のあるミニラジオドラマ、テレビドラマを作ったのです。

それは、もちろん企業のメッセージや石鹸の原材料や製造工程を詳しく説明したドラマではありません。恋愛、家庭、日常生活などをテーマにしたコンテンツは、石鹸を売りたいターゲットである主婦層の心を掴み、彼女達の楽しみのひとつになりました。ラジオドラマの熱心なファンを中心にブランド認識度もアップし、売り上げの増加につながりました。

「soap opera(ソープオペラ)」という言葉は日本ではあまりなじみのない言葉かもしれませんが、アメリカで昼ドラが「soap opera(ソープオペラ)」と呼ばれるようになったきっかけでもあります。

将来のコンテンツマーケティングの理想とされるRed Bull

コンテンツマーケティングの成功事例として非常に有名なのがRed Bullです。

元々はエナジードリンクの会社ですが、自社のコンテンツブランドもあり、今はメディアの会社としてさまざまなマーケターから注目されています。

Red Bullは、自社のメッセージとは関係なく、スポーツへのパッション(情熱)を持っている若者をサポートするメディアを出しています。彼らの素晴らしいところは、Red Bullが描いているストーリーの主人公たちを、年齢や性別などマーケターがよく使う「セグメント」としてではなく、一人ひとりを「個人」として捉え、オーディエンスにもっとも響くコンテンツを生み出しているところです。

パッションにあふれるスポーツ選手、アーティストなどにフォーカスし、ユーザーに感動を与えるコンテンツやストーリーを語っているので、とても人気があります。Red Bullは将来のコンテンツブランドの理想として考えられています。

リーマンショックの中で唯一成功したプール会社 River Pools and Spas

Marcus Sheridan氏はアメリカの家庭用プール販売会社River Pools and Spas社をコンテンツマーケティングで成功させた人物です。

リーマンショックの影響で経営難に陥り、同業者が倒産していくなか、彼はWebサイトでユーザーからの質問に答え始めました。プール設置にかかる費用や施工期間など、ユーザーと密にコミュニケーションを取り、信頼関係を構築して見込み顧客の疑問を解決することで、より具体的に購入決定への道筋を拓いたのです。その結果、 非常に厳しい経済状況の中でも、倒産の危機に落ちてしまった企業を復活させ、業界のリーダーまで拡大できました。

古い手法は通用しなくなりつつある。今こそ原点に戻ってコンテンツ構築を!

このように、コンテンツマーケティングは古くから実施されていました。

人が何かを売るために必要なのは、人の心をつかむこと。

古くから、ユーザーの信頼を得ることが必要だと分かっていたにもかかわらず、この50年間、ユーザー思いでない自社のメッセージをバンバン流す仕組みができてしまったことで、マーケターたちはその常識から外れ、ユーザーの信頼や期待を裏切ってしまいました。

しかしいま、マーケティング業界は複雑化し、状況や条件が変わりました。Webの広告は無視されるだけでなく、アドブロックのようなソフトウェアも登場しています。
成功していた仕組みはなくなり、原点に戻らなければなりません。
マーケティングのあるべき姿、ユーザーの視点に立ち返ることこそが求められています。
そして今、お客様の信頼を取り返すことができるのは有益なコンテンツなのです。

「The story of content – Rise of the new marketing」は、それを達成するコンテンツマーケティングの姿を分かりやすく教えてくれていますので、ぜひご覧ください。

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Photo by Thomas Leuthard