Apple Watch、やっぱり買っちゃった3つの理由

経営・ビジネスハック

出典:diamond.jp

こんにちは。イノーバマーケティング部の亀山です。
僕は自他共に認める、いわゆる「アップル信者」の一人です。

学生時代、MDウォークマンユーザーだった僕は初代iPodに衝撃を受け、その後iMacでMacintoshデビュー。Windowsとの2台使いの中、慣れ親しんだWindowsよりもMacを使う時間が徐々に長くなっていったことを覚えています。

その後、海外留学期間中に発売された初代iPhoneを発売翌日にアメリカで購入し、以来ほぼすべてのモデルを使い続けています。

で、Apple Watch。

はい。買いました。

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予約開始早々にApple Storeで試着の上、ソフトバンクショップで予約をしてきました。(ソフトバンクでiPhone5以降を契約中のユーザーはApple Watchも割賦で購入できるオプションがあるのです)

Apple Watchについては、発表以来国内外で賛否両論多くの議論がなされています。”こんなもの売れるわけない”、”期待外れ”、”高すぎる”といった批判的な声も多く見られます。

機能に関しての詳細なレビューやスペック比較は、すでに詳しい記事が多数あがっていますのでそちらにお任せし、“それでもやっぱり予約しちゃった理由”をアップル信者なりにまとめました。

理由1. iPhoneユーザーがまともに使える初の全部のせスマートウォッチである

ウェアラブルはいま、スマートフォンの通知などを受け取りセカンドディスプレイのように振る舞う、いわゆる“全部のせ”の高機能商品と機能特化型にわかれつつあります。例えばNikeの「FuelBank」 やJawboneの「UP」 は活動量を計測するフィットネスに特化したデバイス。 リップカールの「SearchGPS」 はサーフィン専用、 「Smash」 はテニスプレーヤー専用のウェアラブルデバイスです(「Smash」は残念ながら資金調達未達成となってしまいました)。

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Nike FuelBand (出典:nike.com)

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RipCurl SearchGPS (出典:RipCurl)

これに対して“全部のせ”の代表格はモトローラ社の「Moto360」 をはじめとした、Google のウェアラブル用OS ”Android Wear”搭載機です。 Android Wearの一番の特徴はユーザーのGoogleアカウントと連動し、メールやカレンダーの内容から“場所やシチュエーションにあわせて”必要としているであろう情報を予測。プッシュで通知してくれる点です。例えば海外出張のフライトをネットで予約していれば、Gmailに届いた予約確認メールから日時を読み取り「今日は8時には自宅を出ないとフライトに間に合いませんよ。」なんて教えてくれるわけです。

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Motorola Moto360 (出典:engaget.com)

これ、ちゃんとGoogleを“育てて”いる人が使っているのを見ると本当に便利そうに見えるんですが…

iPhoneだと使えないんです。

はい。

iPhoneだと使えない。

というわけで、非AndroidユーザーにとってApple Watchは待望の“全部のせスマートウォッチ”なんです!(語気荒め)

理由2. ビジネスパーソンが着けても恥ずかしくない高級感がある

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出典:PhoneArena.com

Apple Watchの一番のトピック、それは良くも悪くも「値段」でしょう。本体3種類(Apple Watch Sport, Apple Watch, Apple Watch Edition)に各種バンドの組み合わせで決まる値段は、もっとも安い構成で42,800円から。100万円オーバーの特別限定モデルであるApple Watch Editionを除外すれば実質的な主力ラインとなるApple Watchは66,800円〜132,800円がその価格帯となっています。

この10万円という価格帯、ガジェットとしては「高い!」という印象ですが、「時計」として見ればどうでしょう?同価格帯の腕時計に負けない作りの良さと雰囲気をまとっています。いかにもデジタルガジェット然としたプラスチッキーなスマートウォッチではなく、ビジネスパーソンがオンタイムに着けていても恥ずかしくない高級感は随一です。僕はもともと今では少なくなってきた昔ながらの“腕時計派”なのですが、いままで集めてきた腕時計を諦めて、しばらくは毎日Apple Watchを着けてもいいかな、と思えるくらいには所有欲を満たしてくれそうです。(100万円オーバーの高級腕時計との比較は…カンベンしてください)

スポーツ時やオフタイムにはカジュアルなものに付け替えられるバラエティに富んだバンドラインナップ もうれしいところ。(高いけど。)

理由3. なんだかんだ言ってもアップル信者だから

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身も蓋もないと怒られそうですが、アップルの新製品にその都度ワクワクさせてもらってきた信者としては「迷う理由が値段なら買え、買う理由が値段なら買うな。」を地で行くわけです。僕自身、20分間の店頭試着の間に、実生活でどのくらい使えるものなのか、製品そのものに価格に見合う価値があるのかの判断はつきませんでした。

でも買いました。

それは“時計”というファッション領域の中でも最も権威高く、ステータスシンボルそのものである市場に殴り込みをかけてまでアップルが見せたい未来に興味があるからです。

ウェアラブルの未来はApple Watchの成功にかかっている

まじめな話、Apple Watchに一番期待することは、盛り上がりの兆しを見せながらいまいちブレイクしない“ウェアラブル市場”を一気に次のステージまで持っていく起爆剤になってほしいということ。そして、市場そのものを引っ張り上げるような規模のインパクトは、アップルやGoogleのような会社にしか与えられないと思うのです。

雑誌WIRED米国版の元編集長クリス・アンダーソンは著作「MAKERS」の中で、3DプリンターやRaspberry Piといったテクノロジーによる製造業の民主化(大きな資本を持たなくても、だれでも製造業で企業できること)を説きました。ニーズが細分化(ロングテール化)した現代に、先進的なライフスタイルとニーズを持つイノベーターと呼ばれる人達(いわゆる新しいもの好きの変わり者達)は大企業が作る既製品に満足できず、自分達が欲しいものを自ら作って取引することができるようになりました。いまや最も先進的で尖った「オモシロイもの」はユーザー自身が創り出すようになったのです。

僕はKickstarterなどのいわゆるクラウドファンディングでもガジェット系を中心によく支援を行っているのですが、そこにはとても現実的なニーズから生まれたアイデアから、飲み屋で盛り上がった思いつきをそのまま形にしようとしているようなクレイジーなアイデアまで、ワクワクするもので溢れています。

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Kickstarter

しかし、彼らのような小規模メーカーには出来ないことがあります。それが規模の経済(スケールメリット)です。圧倒的な生産量を誇るアップルのような会社の参入で市場が活性化することで、小規模メーカーも部品の調達単価を抑えることが可能になり、製造面でもマーケティング面でも恩恵を受ける。そしてそれぞれの強みを活かした、よりとんがった製品を世に送り出していく。

その意味では、Apple Watchの成否はただの一商品の成否ではなく、ウェアラブル市場全体の浮沈のカギを握っていると。そんな期待を抱きながら、僕はApple Watchをポチりました。

消費者のニーズがロングテール化した今、いかにアップルと言えどもすべての人々のニーズを一つの商品で満たすことはできませんし、ウェアラブルデバイスの多くは実用ガジェットであると同時に個人の趣味嗜好やライフスタイルが色濃く反映される”ファッションアイテム”でもありますので、ニッチを狙う小規模メーカーにとっても勝機はあるでしょう。

今回のApple Watchによってウェアラブル市場自体が次のステージへ進み、より多くの「ワクワクする製品」が世に出てくることを期待しつつ、僕はしばらく粗食に耐えたいと思います。

 

記事執筆:(株)イノーバ。イノーバでは、コンテンツマーケティングのノウハウを詰め込んだ無料のebookや事例集をご提供しています。ダウンロードはこちらからどうぞ→https://innova-jp.com/library/

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