イノーバの考えるコンテンツマーケティングとは何か?(2014年版の振り返り)

オウンドメディア
2014年はコンテンツマーケティング元年という人も少なくないほど、認知度が上昇してきたコンテンツマーケティング。
参考:コンテンツマーケティングとSEOはこれからどうなる?―渡辺隆広×宗像淳【前編】「コンテンツマーケティング元年」を振り返る
結局コンテンツマーケティングとは何なのか?
業界に先駆け、早くから取り組んできたイノーバが考えるコンテンツマーケティングとは何か?をまとめました。
目次
コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは従来の売り込む広告ではなく、潜在顧客に対して価値ある情報を継続的に提供することで、見つけてもらい、ニーズを育成。購買をスムーズに促すマーケティング手法です。
具体的にはブログなどを活用しながら顧客が求める記事(コンテンツ)を作成し、それらを蓄積させ資産としていくことで、継続的に情報を提供していく手法です。
一般的に一番アプローチが難しいのが『深潜在層』。しかし、最も数が多いのも『深潜在層』です。※iPhoneのように世界を席巻し、誰でも知っている製品なら別ですが。
しかし顧客はあなたの製品・サービスの存在を知りません。また、そのニーズにも気付いていません。欲しいという気持ちに気付いていない人に対して「これを買ってください」では売れるはずもありません。
人の脳は自分の知っている情報だけを無意識に選別しています。全く知らない情報は実は頭の中には入ってきません。でも、知っている人から教えてもらったり、もともと知っている情報に紐付いてる情報については新たな情報として脳は受け入れインプットされていきます。
つまり「売り込む広告」は知っている人にとっては有効ですが、知らない人にとっては目にも入らず全く効果を生むことがありません。
ではどうやってアプローチするか。そこで注目されている手法がコンテンツマーケティングです。
共感軸でのコンテンツ設計が重要に
ソーシャルメディアの台頭により、個人の情報発信がここ数年著しく増加しています。友人や知人からの情報は一般的に流れている情報よりも、興味を持ち確認していることと思います。
各社のマーケティング担当者はどのように製品・サービスを販売するか日々頭を悩ませています。どの経路で商品が売れたかを分析すると、セミナー、展示会、WEBからの問い合わせ、新規開拓など様々なきっかけがでてきますが、いつの時代も最も受注率が高いのは『人からの紹介』です ※数ではなく率です。信頼している知人からの紹介であれば、人は疑うことなく情報を受け入れるケースがほとんどです。
コンテンツマーケティングを戦略的に実施するために非常に重要なのが、一本一本の記事の目的を明確にすること。
弊社では共感されやすさと関連性の軸で説明しています。
共感されやすいとはソーシャルメディアなどでシェアされやすい記事のことを指します。子供の写真や美味しい食べ物、芸能人のゴシップネタなどビジネスには関連が低いかもしれませんが人々はこのような情報をシェアをしやすい傾向があります。?
図の例はWebベースの個人向け資産管理サービスを提供している企業の例ですが、共感されやすい情報に「節約・生活の知恵的コンテンツ」を設定しています。このような情報をおりまぜながら、右下「新製品情報」のような情報も組み入れていくことが重要です。
売りたい商品の情報だけを発信し続けると、顕在層にしかアプローチできません。弊社では商品の売りにつながるような情報は多くても2割程度にお勧めしています。
コンテンツマーケティングによるSEOが重要に
コンテンツマーケティングのトレンドに追い打ちをかけているのが、Googleの検索アルゴリズムの変更です。かねてより『世界中の情報を整理する』をミッションに掲げているGoogle。意図的に操作された情報を自然検索結果の上位に表示させるのではなく、ユーザーが求める価値ある情報を上位に出すように日々アルゴリズムが変化しています。上位表示目的のためだけの被リンクはペナルティを受け、ある日突然順位が圏外になることもあります。被リンク対策をを実施していたかは定かではありませんが、検索結果が突然下がり収益を大きく下げた上場企業もあるくらいです。もしGoogle上位表示を狙いたいなら、結局は「ユーザーが求める価値あるコンテンツを作る」に必ず行き着くことになります。
コンテンツマーケティングの肝はペルソナ設計
では、実際に価値ある情報とはどのような情報なのでしょうか?
最終的に価値があるどうか、決めるのは顧客であり、売り手ではありません。では、いかにして顧客の立場に立つことができるかが大切になります。
コンテンツマーケティングで最も大切なことがペルソナをつくること。本イノーバブログのペルソナは以下を設定しています。
※ペルソナとは架空のお客様像のこと。具体的にすることでよりイメージがつかみやすくなります。
年齢:30代前半
性別:男性
職業・役職:マーケティング担当者
年収:400万円
学歴:大卒
家族構成:既婚・妻・息子2歳
興味・関心事:最新ガジェット
住んでいるところ:東京都世田谷区
趣味:映画鑑賞、読書
よく行くエリア:渋谷、恵比寿?
サイトを閲覧するユーザーの知識はどれくらいなのか、どんなワードを使えば理解してもらえるのか。コンテンツを作成している際に迷った時、内容に一貫性をだすことができます。
価値ある情報を提供するにはまず顧客の立場に立つこと。そのためにもまずペルソナを設定することが最も重要になります。
ペルソナを設定することは顧客を絞り込むことにつながります。絞り込むと他からの流入が見込めなくなり、絞り込めないという意見もあるかもしれません。しかし、ペルソナ設定の最大の目的は一貫性を保つこと。結果としてサイトが洗練されていくことで、想定していない属性からの流入も増えることが多く、全体的な流入増に必ずつながります。
コンテンツマーケティング=マラソン
すぐに効果を体感できず、辞めてしまう企業が非常に多いのもコンテンツマーケティングです。
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扱う製品・サービスの市場(競合の多さ、市場規模)にもよりますが、他の施策と比較すると効果がでるまで時間がかかるのも事実です。しかし、シェアが非常にされる記事(一般的にバズると言われる現象)が発生すると飛躍的に流入が伸びることがあります。
弊社代表宗像も以下の記事がシェアされ、そこから流入が伸びてきました。
スタンフォードの心理学教授に学ぶ子供の教育方法
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このような記事が発生すると、安定した流入もだんだんと増えてきます。逆に発生しない場合は顕著な効果を体感しずらいため、疲弊し終了してしまう企業様が多いのかもしれません。
しかし、効果が出ないのは戦略が間違っているケースがほとんどです。やみくもにブログ記事を量産するだけでは効果は出にくく、競合を分析し、どのような記事を、いつ、どのような表現で提供するか、顧客にとっての価値は何か、どのような記事が共感されやすいか(シェアされやすいか)、結局、効果を出すのは通常のビジネスと同じ、分析からのPDCAが必要になります。
まとめ:コンテンツマーケティング ポイントの整理
- 『潜在層』へのアプローチ
- 『共感』と『関連性』
- 『価値ある情報』と『継続性』
「価値あるコンテンツを継続的に顧客に提供する。」
よく考えたら、これは当たり前のことではないでしょうか。
改めて考えてみると、コンテンツマーケティングは最も本質的なマーケティング手法です。
“Content marketing is only marketing left” (コンテンツマーケティングが残されている唯一のマーケティングだ) ?by Seth Godin
しかし、残されている唯一のマーケティングというよりも、マーケティング活動そのものです。インターネットの発展、ソーシャルメディアの台頭もあり個人で情報が簡単に入手できる時代、小手先のテクニックではなく”本質的な”コンテンツマーケティングを継続に実施できる企業こそが、顧客を獲得できる時代に突入していきます。
作ったコンテンツは資産としても蓄積されていくため、価値の高いコンテンツは永続的に人々を惹きつけます。広告を使用しての集客から脱却し、質の高いコンテンツを作ることに注力をしていきませんか?
動画でもご紹介していますので、ご確認ください。※字幕をつけていますので、オフィスで音を消しながらでもご確認頂けます。
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記事執筆:(株)イノーバ。イノーバでは、コンテンツマーケティングのノウハウを詰め込んだ無料のebookや事例集をご提供しています。ダウンロードはこちらからどうぞ→https://corporate.clst01.innova-jp.net/library/
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